スペイン料理は勿論、欧州の料理を思い浮かべたとき、真っ先に出て来るのが“パエリア”ではないでしょうか。
バレンシアオレンジでお馴染み、スペインの東に位置するバレンシア地方がパエリアの発祥の地です。
バレンシア地方は温暖な地中海性気候がもたらす豊富な野菜と果物、目前の地中海より様々な海の幸が獲れるのです。
そしてスペインで有数の米どころでもあります。
パエリアの歴史は古く、西暦9世紀スペインに稲作を伝授したアラブ人がもたらせたとしています。
本来、パエリアとはバレンシア語で「フライパン」を意味していましたが、他の地方にパエリアが伝わってゆくうちに調理器具よりも料理の名前として広く浸透していったのです。
パエリアといえばポーク、シーフード、ソーセージ、イカ墨など様々な種類が存在していますが、発祥の地バレンシアでは以下のパエリアが正統なものとされています。
ひとつは「パエージャ・バレンシアーナ(Paella valenciana)」鶏肉、兎の肉、カタツムリ、インゲンマメ、パプリカなど山の幸がメインの料理です。
パエリアの猟師が獲物の動物と野菜をお米と一緒に煮込んだのが始まりで、塩とサフラン以外の調味料は入れない素材の風味を活かした素朴な味わいを楽しむものでした。
現在ではオリーブオイルで炒めてお米はサフランで色付けをしますが、基本的な調理法は発祥の頃から変わりがありません。
そしてもう一つは地中海の海の幸を中心とした「パエージャ・マリネーラ(Paella marinera)」、いわゆる“漁師風パエリア”と呼ばれているものです。
ムール貝、ハマグリ、カニ、エビ、ロブスターなど主に貝、甲殻類が中心となります。
それから様々なシーフードパエリアが派生しており、イカ墨でお米を色付けした「アロス・ネグロ(Arroz negro)」、鶏肉と魚介類の「パエージャ・ミスタ(Paella mixta)」などがあります。
ニンニクやトマトなど強い味の野菜を入れ、さらに魚の頭やハマグリから取った出汁で一層深い味わいにします。
魚を入れたパエリアは様々な調理法や食べ方で派生されていますが、いずれもマダイやマトウダイ、イサキなど白身魚がメインとなっています。
炊き上げてパリパリになったお米と、ふっくら仕上がった白身魚の愛称が抜群にいいのです。
ほかにも面白いものではサンマ、マグロ、イワシ、アナゴ、ホタテ、タコなど実に様々な種類のパエリアがあります。
画像出典元:http://lcnt1er.blogspot.jp/2012/08/blog-post_26.html
パエリアのエビをお探しならサカマショップへ