ねごめし(静岡県伊東の漁師めし)


「ねごめし」っていったい何でしょう。漁師めしというからには当然魚介の入った料理に違いない。名前を聞いただけでは想像もつきません。お腹の虫を抑えて調べてみました。

静岡県伊東市は天城の山系を背にして、相模湾に向かって開けた温泉と観光で有名な所です。泉質は無色透明、無臭の単純泉、弱食塩泉です。

効能は慢性リウマチ・神経痛・婦人病・胃腸病・疲労回復などに効果があります。

童謡「みかんの花咲く丘」などもここ伊東市がモデルになっています。

「ねごめし」は伊東市に伝わる漁師めしです。今や郷土料理になっています。

赤身、白身、イカなど5種類ほどの季節の魚をタタキにして、そこにねぎやショウガなど薬味を入れて、だし汁でいただく料理です。

漁師めしは素早く簡単においしく作れる料理です。漁師さんによって少しずつ違いはあるようですが、ねごめしの基本は新鮮な魚を叩くことと、だし汁です。

アツアツのごはんにたたいた魚介と薬味を乗せ、最初は生醤油をかけて丼のように半分ほど食べ、残り半分に熱いだし汁をかけ、味噌を溶かして食べるのがねごめしの基本形のようです。

微妙に違ってくるのは、魚介を叩いてなめろうのようにして食べたり、魚介をぶつ切りにして食べる方法があります。

また最初からだし汁をかけて食べ、途中から味噌を乗せ、だし汁を加えて味噌を溶かしてすする食べ方もあるようです。

漁師は忙しいから船の上ですぐに食べられるように工夫してきました。魚をタタキにすれば食べやすいし、出汁をかければさらっと流し込めます。

この美味しさが口コミで広がり、伊東の飲食店では「ねごめし」を提供するようになりました。

魚介も地元に揚がるものだけではなく、マグロやサーモンなども使い、素材もぶつ切りに近い状態で素材感を出し、出汁にもこだわりを持って美味しさを追求しています。

ねごめしの由来を調べてみましたが、「猫めし」から来ているという説しかありません。いわゆる猫まんまの事なのでしょうか。それにしても贅沢な猫ですね。

どんぶりにご飯が入り、いろんな具材を乗せてだし汁をぶっかけて食べるご飯はたくさんあります。それらを総称で猫めしと呼ぶでしょうか。

この様においしい料理だからもっといい呼び方があればいいのにと思います。

漁師さんが自分たちで作りだし、実際に感じたとおり表現したのだから呼び名はそれでいいのかもしれません。

家庭で食事をするときに、茶碗に残ったご飯の上に味噌汁をかけて食べたことがありますが、「猫のごはんのようだ」と言われたこと何度もあります。

決していい意味ではありません。どちらかというと行儀が悪いといわれているのです。しかしこれが何とも言えない美味しさなのです。

伊東ではねごめしを食べるために行列ができる店もあるといわれます。品の善し悪しを云々してはとてもねごめしにはありつけないでしょう。

世の中にはご飯はご飯として食べたい、おかずや汁物は別々にして食べるのを好む人もあります。いくらおいしくても一緒に混ぜ込んで食べたくないという人もいました。

「ねごめし」の美味しさを知った時どんな顔になるのでしょうね。

画像出典元:http://www.b-shoku.jp/modules/wordpress/?author=418&p=80807

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