日本人はマグロが好きな人種ですねぇ。マグロは頭からしっぽまで捨てるところがありません。すべてを食べつくすのが日本人のいいところでしょうか。
あまり知らなかったのですが、マグロにかぎらず魚の内臓もおいしいらしいです。魚のホルモンとでもいうのでしょうか。
■先ずはマグロの「胃袋」を使った漁師料理です。
マグロは捨てるところがない魚と言われています。しかし内臓まで食べるとは思いもよらなかったのですが、九州ではこのような漁師料理があったのですね。
宮崎県日南市ではマグロの胃袋の事を「ゴングリ」と呼んでいます。
日南市では新鮮なゴングリが手に入ることから、ゴングリ煮が生まれたようです。
一般の家庭でもゴングリ煮を食べています。日南市ではゴングリはスーパーや魚屋さんで買うことのできます。この地域では普通の光景のようです。
漁師さんがどうしてゴングリを食べるようになったのかはよくわかりませんが、考えてみれば魚の内臓を熟成させて食用にする料理は昔からあったのですから、それほど不思議ではないのかもしれません。
マグロの内臓は足が速いため、漁場に近い地域でしか食べることができなかったようです。
このマグロの胃袋を食用に有効利用しようと、鹿児島の水産業者が立ち上がりました。
鹿児島市の山口水産です。これまで産地でしか食べられなかったゴングリを、商品化してひろく全国に売り出したのです。
同社が開発したマグロのホルモンは、奄美大島で養殖したクロマグロの胃袋が原料になっています。胃袋は硬くて食べにくかったのですが、薬草を入れて煮ることで臭みをとり、柔らかく煮つけることができました。
「Fish-1グランプリ」が2014年1月に行われ、同社の商品がグランプリで優勝し、これを機に大手量販店との契約も進み、秋から全国展開されることになったのです。
クロマグロは世界的に資源の枯渇が心配されており、将来を見越してスペインなど地中海産のクロマグロ3万匹以上の胃袋を買い付け、原料として冷凍保存しているといわれます。
卸会社の話によれば、「こってりした食感や低カロリーでコラーゲンが豊富なことから、男性のみならず女性にも受けるはず」と太鼓判を押しているようです。
■魚のホルモン料理
ホルモン料理は魚にもあります。代表格は「酒盗」でしょう。マグロやカツオの胃と腸を熟成させたもので、糖分はゼロ、肝臓機能を高める働きがあり、女性にはうれしい食品です。
大きな魚などの内臓はホルモン料理に使われています。眞子や白子は当然のことながら、肝や胃袋、腸管などもきれいに水洗いしてホルモンとして食べることができます。
カンパチの胃袋を焼いたものもあります。魚と言われなければわからない、まるで肉のホルモンの様な味だそうです。ブリの内臓を使った料理も人気があるようです。
魚の内臓は今まで意識したことがなかったのですが、考えてみれば秋刀魚などは内臓ごと食べていることに気づきました。あの苦みのあるはらわたのうまさが思い出されました。
街のホルモンやさんでは、魚のホルモンをどう考えているのでしょう。牛や豚のホルモンと一緒に魚のホルモンも食べさせる店が出てくるのでしょうか。