春の風物詩いかなごのくぎ煮

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春の訪れを告げるいかなごが間もなく解禁になります。この料理は全国区ではないようですね。関西のそれも兵庫県の阪神地区と淡路だけの料理のようです。
この地域では解禁になる日を待ちかねて、一斉に容器を持って魚屋に殺到するようです。
各家庭ではこの日から一斉にくぎ煮づくりにかかるため、町中に香ばしい醤油の香りが漂います。
いかなごのくぎ煮はスーパーやデパートでも売られますが、
各家庭で作るくぎ煮は遠く離れた親戚縁者や、日ごろお世話になっている遠方の方にも食べてもらおうと、大量に作られるのです。
いかなごのくぎ煮が実家から届いた時には「ああ、今年も春がやってきたな」という感慨にふけります。まさに阪神地区の春の風物詩です。
ところで、いかなごと呼ぶのは限られた地域のようですね。いかなごはスズキ目イカナゴ科の魚で、最大20センチほどの大きさに成長しますが、くぎ煮にするのは2㎝から5㎝までのシンコ(稚魚)を使います。
私は神戸で生まれ育ったため、いかなごという呼び名は全国区の標準語と思っていました。しかし地域によってその呼び名が違ったようですね。
北海道では・・コオナゴ(小女子)・オオナゴ(大女子)
東北では・・・メロウド(女郎人)
関東では・・・コオナゴ(小女子)
九州では・・・カナギ(金釘)
春の風物詩といわれるいかなごのくぎ煮とは一体どういうものかを紹介せねばなりませんね。これはいかなごの佃煮です。各家庭によって味はずいぶん違ってきます。
新鮮ないかなごを大きな鍋に入れ、醤油、みりん、砂糖、生姜で汁気がなくなるまで煮込んで作ります。各家庭で調味料の分量が異なるため、それぞれの家庭の味があります。
おふくろの味が受け継がれたり、嫁の代になって味が変わったり、口にあったり合わなかったり、とにかく味は微妙に違っています。
スーパーマーケットやデパートの食料品売り場でも見かけますが、驚くほど値段が高いくぎ煮も見かけます。その味は万人に好まれるようにと味つけされています。
どうしてくぎ煮と呼ばれるようになったのでしょう。それはいかなごの稚魚を佃煮にするため、醤油などの調味料で煮込むとその色合いが、錆びた釘のような色合いになり、なおかつ使い古した釘のように少し曲がっているところからくぎ煮と呼ばれるようになったのです。
今年もいかなごの解禁日が近づいています。炊きたての熱いご飯のおかずによし、酒の肴としてつまむのもよし。噛みしめるといかなごの旨味が口中に広がります。
今年も実家からいかなごの便りが来るのを楽しみに待っている今日この頃です。まだ食べたことのない方も今年はぜひ味わってみてください。
画像出典元:http://www.nippon-daisuki.jp/article/15179056.html

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この記事の著者

サカマ

旬の魚、魚の調理方法から、漁港、産地のレポート、記事など、魚に関わる様々な情報を発信していきます。

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