
明けまして、おめでとうございます。
本年も、さかま図鑑を宜しくお願い致します。
早速ですが、新年の初めの記事は、ハムのお話です。
ハムといえば豚肉でしょう。豚やイノシシのもも肉を塩漬けにした加工食品を思い浮かべますよね。ハムは英語で豚のもも肉という意味ですけど。
豚の骨つきもも肉を燻煙・湯煮したものが「骨つきハム」。骨を抜いたものが「ボンレスハム」と呼ばれるものです。
日本独自のハムとして、豚肉、馬肉、羊肉、兎肉などいろんな種類の肉の小片と、大豆たんぱく等を加えて成形調味した「プレスハム」もあります。
ハムは古代ローマ時代からあり、研究が進み今日では保存食というよりむしろ肉の加工食品としておいしく食べられる加工品として親しまれています。
そんなハムの仲間に魚肉が加わることになったようです。魚肉を使ったソーセージは一般に市販され市民権を得ていますが、「魚肉ハム」や「マグロハム」さらに「カンパチの生ハム」まで誕生しています。
■カンパチの生ハム燻製
鹿児島県の奄美大島で「カンパチの生ハム燻製」が誕生しました。
「まーさんSOUZU」と呼ばれる生ハムです。まーさんとは「おいしい」、SOUZUとは「カンパチ」で、「おいしいカンパチ」という意味です。
奄美漁協の婦人部が独立して「奄旨海房 魚匠」を立ち上げ、この商品を誕生させたのですが、そこには大変なこだわりがあったようです。
奄美の漁師さんが一本釣りで釣り上げたカンパチを、船上で活〆にするため鮮度は抜群です。それを島に自生する緋寒桜のチップで燻製します。さらに地元の天然塩を使用するという拘りです。
味つけは3種類、大人を刺激する黒こしょう、島ミカンのさわやかな風味、喜界島の白ごまを使うなど、味へのこだわりいっぱいの生ハムです。
生ハムのしっとり感とスモークサーモンのような燻風味、それがカンパチのさわやかさと相まって酒の肴に持ってこいの味わいがあるようです。
■マグロの生ハム
鹿児島県奨励賞、鹿児島県特産品協会会長賞、鹿児島県逸品優秀賞など各賞受賞。
カジキマグロの生ハムは見事な桜色した生ハムです。ほのかなスモークの香りに少し甘酸っぱさのある魚の旨味が、口いっぱいに広がる逸品です。
生のカジキマグロを特製の調味料で一晩かけて漬け込み、刺身にはない燻の風味と滑らかな食感が忘れられない味覚となるでしょう。
(満点 青空レストランで放映されました)
■魚肉ハム
魚肉ハムは魚肉の肉片を塩漬けにしたものが原料となります。一方、魚肉ソーセージは魚のすり身にしたものが原料となります。
スケソウダラなどの魚肉を使って、ハムに似た風味をつけた食品で、味は魚肉ソーセージに近いようです。製品によっては畜肉を混合しているものもあるようです。
(出典元 朝日新聞デジタル 2015年12月25日)