台湾の魚食文化 その2


さて前回は「台湾の魚食文化」と言いながら、台湾料理概論みたいになってしまいました。
今回は具体的なお話をしたいと思うのですが、果たして…!?
台湾は元々マレーやポリネシアをルーツとした様々な先住民族で住民が構成されていましたが、16世紀以降は漢民族が開拓民として入植をしました。
そしてオランダや日本の統治時代を経験して、現在の台湾社会が形成されました。
台湾料理についても、これらの社会的変遷を反映して出来あがった文化なのです。
日本統治時代には日本食の文化が影響されたことがあり、寿司、おでん(関東煮)、天ぷら、味噌汁、カレーライスなど沢山の日本食が存在します。
台湾料理といえば肉料理がイメージ的に先行してしまいますが、実は魚介類もふんだんに使われているのです。
有名なものでは蒸しアワビやハタの焼き魚、フカヒレ、エビチリなどですがこれらは高級料理として簡単に食べられるものではありません。
台北市内の高級料理店ではハタの焼き魚が1万円相当、アワビに至っては時価でした。
これらは極端な一例ですが、魚介類の一品料理は市内のありきたりな食堂や屋台で簡単に食べることができます。
サバヒー(虱目魚)の塩焼きやお粥、牡蠣のオムレツ(オアチェン)、スジアラ(アカジンミーバイ)の煮付け、焼きハマグリ、ワタリガニの炒飯、サバやサンマのフライなど思いつくだけでこんなにあります。
台湾では肉よりも魚の方が高価のため流通量が少ないこともありますが、様々な魚料理が街中で楽しめます。
そして魚食文化の追い風になるものが「日式料理」という、台湾の風土にあったアレンジがなされた日本料理の存在です。
日式の魚料理の代表といえば寿司で人気がある一品ですが、実は台湾の人々はあまり生の魚を積極的には食べません。
元々台湾には生で動物を食べるという習慣がないということもありますが、魚の鮮度や寄生虫が気になって食べたくないという声もよく聞きます。
また、他にも面白い着目点がありました。
日本料理での刺身は「そぎ造り」や「平造り」など魚に合わせた切り方で調理されますが、台湾の刺身は基本的に大きめの「平造り」だけなのです。
そしてワサビ、台湾に流通しているワサビは粉ワサビが主流のため、日本のワサビのように少量でツンとくる辛さではありません。
そのため醤油皿に大量のワサビを盛っている光景を良く見ます。
画像出典元:https://www.travelbook.co.jp/topic/390

 

台湾の魚食文化 その1

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