赤いお話(マダイやメヌケ、キンメダイ、キンキ、ノドグロなど)


ゴールデンウィークが終わりましたが、皆様いかがお過ごしされましたか?
今年は晴天が続いて、気持ちがいい初夏の陽気を楽しんだ方も多いのではないでしょうか。
私は年甲斐もなく一日中お天道様の下にいたものですから、日焼けして顔と腕が真っ赤になってしまいました。
しかも日焼け以外に発熱のコンボもお見舞いされたので、ゴールデンウィーク後半は寝て過ごすという悲しい状況になってしまいました。
日焼けがようやく落ち着いてきた昨晩、ベランダで一服していたところ目の前を誰も乗っていない、赤い電球で行き先を灯した最終バスが通り過ぎて行きました。
最近のバスは行き先がLED表示なので、幽霊バスみたいな行き先が赤い最終バスを見たのは久々です。
子供の頃、最も怖かったものがこの最終バスで、すれ違うものなら目をつぶって通り過ぎるのを待っていたものでした。
赤い色は人の心に限らず、動物の本能的に何か「危険」や「注意すべき」というシグナルを感じ取ります。
しかし魚になると、陸上生物とは異なる理由で赤い魚体を纏っているのです。
一般的に赤い魚は深海魚に多いといいます。
その理由として水深が増すほど海中の光は周囲に吸収されてしまうので暗闇になりますが、赤系統の色は暗闇に紛れて見えなくなってしまいます。
深海のように暗い環境では赤色は光に反射しないので、周囲の暗さに紛れて目立たなくなる保護色の役割があるのです。
深海に生息している赤い魚はマダイやメヌケ、キンメダイ、キンキ、ノドグロ,カサゴなどが挙げられます。
魚が赤くなる要因は餌と密接な関係があります。
マダイの場合、エビ類を含めた甲殻類を主に餌としており、稚魚はアルテミア、コペポーダなど小型の甲殻類を食べて成長します。
1センチを超える位に成長すると、透明な魚体から赤みがかっていることが確認できます。
成魚になっても、エビやカニなど大型甲殻類を中心に食べています。
甲殻類の殻には、アスタキサンチンというカロチノイド色素が含まれており,その色素をマダイが体内に吸収することで魚体が赤くなるのです。
鮮やかな赤色の魚が甲殻類を食べるのは,自らの赤系統の保護色を維持する本能が働いているからです。
ちなみに一昔前の養殖マダイは黒ずんだ色の魚が多かったのですが、これは比較的浅い水域で生け簀飼いをしているため日焼けをしてしまうからです。
最近は生け簀に遮光幕を張る、高品質な餌を与える、飼育密度の調整など新たな養殖の知見が増えたため、天然魚と変わらない鮮やかな赤いマダイができるようになりました。
画像出典元:http://sakanaya-no-hitorigoto.at.webry.info/

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