こんにちは!ジョージです!
さて、今日ご紹介するお魚は「ハチビキ」というお魚です!
「チビキ」という名前で売っていたりもします。
私がよく足を運ぶ伊豆諸島では「赤サバ」なんて呼ばれたりもしています!
(全然サバとは縁もゆかりもないのに)
この白身魚、とっても味が良くて私も好きなお魚ランキングTop5(変動あり)には必ずランクインするんですが、あまり流通することはなく、産地で消費されることが多いです。
しかし近年の流通の発達と、このお魚の知名度が上がることで価値が見直され高級魚になってしまうのではないかと一人危惧しております。
この記事がもしたくさんの人に読まれ、このお魚のことが知られ、価値が上がるとしたらうれしいような悲しいような。。
学生の時にマイナーなアーティストを人知れず好きで応援していたら、気づいたらみんなが知ってるような大物アーティストになっていた時の、古参であることを主張したくなる、あの感覚に近いのかもしれません。
それではハチビキのお刺身をご紹介します。
「いや、白身魚って言ったやん!!」
と、読んでいる皆さんの声が聞こえてきます。 盛大な心のツッコミ、ありがとうございます。 そう、このハチビキというお魚、身は赤いけど白身魚に分類される割と珍しいお魚なんです。 知られているところだとみんな大好きサーモンも、白身魚ですね。 赤身魚と白身魚の違いは、血液の成分である「ヘモグロビン」と「ミオグロビン」の含有量によって分類されます。 ざっくりいうと、この血液成分が多いものが「赤身魚」、少ないものが「白身魚」というわけですね。 運動をやられていた方、もしくはやっている方なら聞いたことがあるかもしれませんが、「遅筋」と「速筋」という言葉があります。 「遅筋」は持久力を司る筋肉、「速筋」は瞬発力を司る筋肉(私はサッカーのマンガで学びました)ですが、「遅筋」が発達しているのが「赤身魚」、「速筋」が発達しているのが「白身魚」です。 赤身魚の代表例としては、マグロや、ブリ、サバなど回遊する(泳ぎ続けている)魚が分類されます。 このことからも、これらのお魚が持久力タイプだとわかりますね。ちなみに私は学生の頃どちらかというと持久力タイプでしたが、メンタルはチキンでした。
さて、お魚の話に戻りますと、このハチビキは味はいいのですがどうにも見た目があまりよくないのです。 良くないというと語弊がありますが、身の色落ちが早く、日が経つと赤というよりは深紅色と呼ぶにふさわしい色に変貌を遂げます。というかもともと結構深めの赤色です。 それがこのお魚が多少なりとも敬遠されている理由の一つでもあります。 昔一緒に働いていた板前さんは、「マグロはお祝い事の赤(紅白の色合いのひとつ)として使えるけど、この魚は血を引くような色だから赤身としては使えない」と言っていました。 ※ここで言う「赤身」は見た目が赤い魚、という意味での赤身。 これが「ハチビキ」は漢字で「葉血引」と書く所以であり、この「血引」の部分は、縁起を重んじる和食においてかなりよろしくないというわけです。 だったらそんな名前つけるなよと、そのとき私は名前を付けた人に思いました。 でもついてしまったものは仕方ありません。 人間は成人になれば市役所に行き名前を変えることができる権利がありますが、お魚の世界には市役所はありませんし、そもそも名前をつけたのは私たち人間ですから、偉い人が名前を頑張って変える努力をしない限り、このお魚は縁起が悪い名前で呼ばれ続ける運命なのです。 なんて不憫なことでしょうか。 そんな不憫なお魚、ハチビキのいいところを紹介します。 まず、ブリやサバと同様に紡錘体のお魚であること。 私はお魚をさばいたこのない人にまずおすすめするのはこの紡錘体のお魚です。 魚全体がコロッと丸い形をしていて、非常にさばきやすいと私は思っています。 次に、全体的に脂乗りが素晴らしいこと。 産卵期(痩せる時期)は夏だとされていますが、卵を抱えているときでさえ、脂のある個体が多いように感じます。 ただし、小さい個体はやはり脂が薄いです。 ぜひお買い求めになる際はなるべく大きい個体をお勧めします。 そして、アラからとんでもなく良い出汁が出るのです。 こんな赤いのに?(←関係ない)と最初は思いましたが、上質この上ないお出汁が引けます。 最後に、お酒を飲む人限定になりますが、このお魚の炙りは悶絶します。 脂が強いので、それに負けないどっしりとした焼酎、日本酒と合わせるのがお勧めですが、お好みで。 このお魚に出会ってから私は塩レモン信者になりました。 ほかにもお刺身のおいしい食べ方いろいろな食べ方ありますが、コスパはこれが最強。 小皿に塩をとって、お刺身にちょっとつけて、レモンをちょっと絞るだけ。ハチビキ半端ないって!!
そんな声が聞こえてきそうです。 ぜひ1匹買ってお試し下さい。 サカマアプリなら全国の港から 産地直送・新鮮なお魚をお求めになれます! 漁師さんから直送の獲れたて鮮魚を食卓に! 美味しい魚はこちらから! おまけ ハチビキに似たオナガダイ(ハマダイ)というお魚がいます。 形はそっくりなんですが、身をおろしてみると真っ白な白身なんです。 おもしろいですよね。