平塚漁協が取り組んだ第6次産業の布石 その8

さて前回では平塚漁協が第6次産業に取り組む理由、野望についておはなししました。
そして漁港に食堂を作りたいこと、これが6次産業認定を受けたときの大きな目標だったのです。

平塚漁協ではこれまでやって来た活動の一連の目標として“地魚の消費拡大”を掲げてきました。
その集大成として地元の人たちが気楽に地魚を楽しめる“平塚の魚の魅力を発信する拠点となる施設”、つまり飲食店を作ることにあったのですが、漁協には飲食店の経営ノウハウはありません。
一方で湘南のポテンシャルを活かして飲食店を運営したいという民間企業があったのです。

その会社は株式会社ロコロジ、2009年にビールメーカーで飲食店開発を手掛けてきた藤沢市出身の常盤嘉三郎氏が代表取締役となり設立されました。
社名には地元に住む人々“Loco”と、地元の流通“Logistics”を活性化させることと、街の路地“ロジ”に活気がある店を作りたいという思いが込められています。
常盤氏は湘南という地域は農産物や海産物など豊富な幸に恵まれているのに、知名度が低く、それらの生産物が地元の人々に利用されていないのは勿体ないと感じていました。
それなのに大型店やチェーンスーパーが展開したため、慣れ親しんだ鮮魚店や八百屋など地元の作物を扱う店がなくなってゆき、地元のものが食べられなくなり、代わりに他県や他国からやってきた野菜や鮮魚しか選べられないこと、流通コストのために生産者は安く買い叩かれ、消費者は高い買い物をする社会が「非常に不健全」と常盤氏は思い続けていました。
そこで地元で獲れた魚を地元で美味しく食べるという、当たり前だった姿を取り戻したいという思い、そしてポテンシャルが高い湘南という土地では成功するという可能性がありました。

そしてロコロジは港の流通を再構築ができる施設をつくることを検討していました。
藤沢市出身の常盤氏にとって魚の思い入れは非常に強く、“最高の立地で獲れた魚”というポテンシャルを活かしきれていない湘南の魚たちに再び光を当てたいと考えていたのです。
場所を選定するうえで湘南の様々な場所を探してきましたが、平塚に決めたのは何故か?
それは次回のお楽しみに!
画像出典元:http://tsuribaannai.com/misakifishingport/

 

平塚漁協が取り組んだ第6次産業の布石 その7

平塚漁協が取り組んだ第6次産業の布石 その9

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