前回ではサケ科の魚は生まれた川に戻る「母川回帰」の習性があることを綴りました。 一部のサケ科の魚は生涯を産まれた河川で生活しますが、大部分の魚は河川に生まれたのち、海洋に繰り出して数年に渡り回遊行動を取ります。 何故、外敵が多い海洋に出るのか? サケ科の魚は“冷水性魚類”であり、生息している河川は水温が低く、そして貧栄...
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サケ科の魚が持つ最大の特徴は「母川回帰」ではないでしょうか。 川で生まれて海に出て、広い海洋を数年間回遊して産卵のために生まれた川に戻って来る。 海で育った大きなサケが川を遡上する逞しさや、産卵をして死んでゆく儚さは神秘的であり、ドラマティックに感じてしまいます。 サケの生活史とは、川に始まり川で終わるものなのです。 ...
前回ではサケとマスに明確な違いがないことを綴りました。 さてサケ科の魚というのはいったい何種類あるのかというと、サケ属、タイヘイヨウサケ属、イワナ属、イトウ属、カワヒメ属、アカントリングア属、コレゴヌス属、サルモティヌス属、ステノズゥス属、ブラキミスタクス属、プロソビウム属の11属66種に分類されます。 そのなかで、日...
先日まで8回に渡りサンマについてあれこれ綴りました。 日常でお馴染みなサンマには、沢山のミステリアスなことがあることをお伝えしました。 きっと、今年のサンマは例年以上に美味しく感じることでしょう…!? さて、今度は「サケ」についてつらつらと綴ってゆきたいと思います。 秋も深まり空気が冷たくなってきた頃、鮮魚店の店頭には...
さんまあれこれ その8 サンマについて、先日気になるニュースが報道されました。 例年、サンマの価格は1尾150円前後で販売されていますが、今年の新物のサンマは300円前後に高騰しているのです。 日によっては400円(!!)もの値が付くこともあります。 何故、今年のサンマはこんなに高いのか? 以前、この記事にて北海道や東...
サンマ話、おかげさまで(!?)第7話目に突入致しましたが、まだまだサンマについて綴りたいことがあるのでございます…。 さあさあ、今日もお付き合いくださいませ。 きっとあなたもこの秋にはサンマ博士になって、皆の人気者になることでしょう! さて先日はサンマの成長と水温の関連性、耳石を解析することで成長の過程を知ることができ...
まだまだサンマのお話、続きます。 「えー、またかよ!」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、もう少しお付き合いくださいませ。 そして今晩のおかずはどうしようかなとお悩みでしたら、是非鮮魚店で新鮮なサンマを買ってきましょう。 脂ノリノリの旨いサンマを食べながらこの記事を読むと、サンマが神秘的なものに見えてくるはずで...
前回、サンマの生息について解明されていないことが多々あることを綴りました。 日本人にとって秋の味覚の代表である大変馴染みの深い魚ですが、その一方でサンマはどこでいつ生まれて育つのか、そしてどのような経路で日本付近に回遊してくるのか、まだ解らないことが多すぎます。 日本近海をはじめ、サンマが生息している北太平洋ではいつも...
さてさてサンマのお話も4話目となりました。 調べれば調べるほど、色々とサンマについて綴りたいことってあるものですねぇ。 前回に引き続き、ミステリアスなサンマのライフスタイルについて、もう少し掘り下げてゆきたいと思います。 サンマのメスはお腹に卵を一万粒ほど抱えており、秋になると一度に放卵するのではなく数回に分けて数千粒...
先日、根室の棒受け漁の記事にて8月下旬よりサンマ漁が始まることを綴りました。 丁度いま、北海道沿岸の海ではサンマの水揚げが続いており、漁港や市場は獲れたてのサンマで一面が覆われていることでしょう。 新鮮なサンマの黒々した背中、白く光った銀色の腹が朝日に受けて輝いている光景が想像できます。 我々の生活の中で馴染みが深いサ...