台湾の首都台北から100kmほど東に進んだところに、位置する宜蘭県。 人口46万人の都市で、日本最西端の与那国島から110kmの距離しか離れていません。 天気のいい日には与那国島を見ることができ、一方の与那国島は宜蘭の山間を見ることができます。 蘭陽渓の沖積作用により形成された平野は肥沃な土壌が広がり農業が盛んです。 ...
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遅れ馳せながら、あけましておめでとうございます。 本年も皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます。 さて、私は年末から年始にかけて2週間ほど台湾に出掛けておりました。 台北は例年と比べて雨が多く肌寒いものでしたが、台湾南部の高雄は概ね天候は良く、気温も25℃と初夏並みの爽やかな気候でした。 台湾料理と言えば有名なものは小...
さて、前回では戦後の食料統制をきっかけに、国内の握り寿司の殆どが「江戸前」スタイルになったことを綴りました。 現在の魚は、高い鮮度を保ったままの技術とスピーディな流通網で全国を結んでいます。 そのため東京や大阪、その他の都市でも、冬の北海道のタラバガニや寒ブリなど旬の魚を寿司ネタに美味しく食べることができるようになりま...
さて前回、前々回と渡り、種苗生産の仔魚の離乳食「シオミズツボワムシ」について綴りました。 シオミズツボワムシをもりもり食べて日に日に仔魚が大きくなってゆき、体の器官が発達してゆくのが顕微鏡で観察できます。 1㎜成長するたびにワムシの摂餌量は加速度的に増えてゆきます。 ヒラメの場合、ふ化直後は5㎜未満だった仔魚が2週間を...
さて、前回では種苗生産に於いて、ふ化したばかりの仔魚の離乳食となる「シオミズツボワムシ」の培養について綴りました。 ワムシは種苗生産中では常に培養を続ける必要があります。 培養方法は何通りかあり、その種苗生産期間で最も適した手法が取られています。※1 オーソドックスな手法は「植え継培養」といい、培養水槽に海水を張り培...
前回、魚類の種苗生産は初期飼育が大切なことを綴りました。 その中で初期餌料について少し触れましたが、今回はそのことについて綴ってゆきたいと思います。 魚類は、ふ化をした直後から数日間は口が開いておらず、外部からの餌は食べません。 お腹の下に卵黄があり、その栄養を摂って生活しています。 (※1 写真はふ化3日後のヒラメ仔...
全国津々浦々に、魚の人工種苗施設が存在します。 産卵した卵の受精、ふ化、そして仔魚飼育…現在、全て人の手に委ねた魚類や貝類、甲殻類の生産技術が確立しており、安定した種苗生産が可能になりました。 産卵した卵からふ化した仔魚は成長して養殖の商品サイズになるまで、もしくは公益事業で海に放流するサイズまで育てるまでの間、魚の数...
日本にはマガキとイワガキが主流の貝で、各々生活環境が異なることと食べる旬が違うことを綴りました。 マガキは天然貝以外に、養殖貝も広く流通されています。 養殖は一年飼育したのち水揚げして販売されるので小ぶりな貝が多いですが、イワガキは天然貝の割合が多く、数年に渡り成長した貝はかなり大ぶりで殻長が20センチを超える個体もあ...
生ガキ、カキフライ、焼き牡蠣、カキ鍋…牡蠣料理は様々なバリエージョンで楽しめ、そしてとても旨いですね。 この旨みは岩に着底してからほとんど動かないので、貝の筋肉が退化して内臓が殆どを占めています。 そのため、カキの風味は内臓の味が強いのです。 タウリンや亜鉛ミネラルを豊富に含み、糖質の50%以上がグリコーゲンで、肝機能...
海中に投入した1,500メートルの網が分速16メートルの速さで巻き揚げられています。 ネットホーラーで巻き揚げられた網を巧みにクレーンで甲板の網置き場に載せてゆき、次の漁で網や浮き具が絡まないように均等に収納するため数人がかりで網を捌き、船首では海底部側のワイヤーがウインチで巻き揚げられ、ワイヤー取り付ける網の丸環を取...