さんまあれこれ その8

さんまあれこれ その8


サンマについて、先日気になるニュースが報道されました。
例年、サンマの価格は1尾150円前後で販売されていますが、今年の新物のサンマは300円前後に高騰しているのです。
日によっては400円(!!)もの値が付くこともあります。
何故、今年のサンマはこんなに高いのか?
以前、この記事にて北海道や東北地方でサンマ漁が8月下旬に始まったことを綴りました。
今年の8月、サンマの漁場付近に8つの台風が接近または通り過ぎたため、出漁ができない状態が続きました。
この状況により、需要に追いつくほどのサンマ漁ができないため、価格高騰につながっています。
台風が続けざまに沢山来るということは海水温が高いためですが、比較的冷たい海水の環境を好むサンマにとって海水温が高いということは、生息に於いて好ましい環境ではありません。
その結果、サンマの回遊群は日本近海に近づかないため、普段以下の水揚げ量になっていることが挙げられます。
そして気になる点がひとつ。
最近、台湾の「和食ブーム」によりサンマの需要量が増えたためなのでしょうか、台湾漁船のサンマ漁獲量が著しく増えているのです。
北海道の遥か沖合のEEZ(排他的経済水域)のすぐ外側ある公海に、台湾漁船が大挙してやってきています。
この記事で綴りましたが、台湾漁船が操業している海域はサンマの群れが秋の日本列島南下回遊前に集う所で、夏場にここで網を入れたらサンマが沢山獲れるのは当然です。
また、台湾漁船は1,200トンクラスと非常に大きなもので、漁獲したサンマは冷凍室で保存することができるため、数か月以上という長期に渡って漁に就くことができるのです。
これらの台湾漁船が漁獲したサンマは水揚げまで時間が掛かるため、日本近海で獲れるような鮮度がないので日本へは出回りません。
これまで日本は年間20万~30トンの漁獲量で、世界のサンマ総水揚げ量8~9割のシェアを占めていましたが、2000年代末より台湾の水揚げ量が急増しています。
そして、2013年(平成25年)には日本の水揚げ量14.7万トンに対して、台湾は18.2万トンと逆転されました。
台湾が漁獲したサンマは自国での消費以外に、中国大陸へ積極的に輸出をしています。
このまま台湾のサンマ漁獲量が増え続けると、秋に日本に回遊するサンマの群れが少なくなり、気軽に食べられるものではなくなる危険性があるとみられています。
画像出典元:http://www.tech30.net/post-279/

 

さんまあれこれ その7

新鮮な鮮魚が手軽に買える、サカマアプリ

blank

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事