魚に関することいろいろ

サバヒー!?どんな魚?


サバは知っていてもサバヒーとは何ぞや?
太平洋南部からインド洋にかけて熱帯で生息する魚で、日本では殆ど馴染みがありません。
日本近辺では台湾(特に台南)、インドネシア、フィリピンで食用利用されています。

ネズミギス目という種に属し、英語ではミルクフィッシュと呼ばれています。
形態的にはニシンやイワシに似ています。
海水魚ですが、河の入り江やマングローブなど比較的淡水の環境でも生活しています。
成魚は1メートル程度に達し、緑藻や珪藻など藻類を主食にしています。
台湾ではサバヒー粥、肉団子スープなど大衆食で愛されています。
小骨が多いですが、淡白で美味です。

このサバヒーは、東南アジア方面で養殖が古くから盛んに行われています。
1979年には台湾で人工ふ化に成功し、その後人工種苗の生育技術が発展しています。
水温が25℃以上あれば藻類などを与えるだけで、ふ化から半年ほどで成魚の大きさになります。

さて、日本では馴染みがなかったこの魚ですが、意外なところで活用を試み始めます。
鹿児島県では基幹漁業産業の一つにカツオ一本釣りがありますが、餌はカタクチイワシ、キビナゴを使用しています。
しかし、これらの魚種は全て天然資源に依存しているため、時折活餌になる魚の確保が出来ず、安定した活餌供給が図れないために操業に支障をきたす問題があります。
平成12年より鹿児島県指宿内水試験場にてサバヒーの種苗生産試験を実施して、カツオ漁の活餌の代替になりうるか研究を始めます。
サバヒーを利用することでカツオ漁にとってもメリットが生まれます。

カツオ漁で利用しているカタクチイワシは高温に弱く、夏場の操業では船上で半分以上死亡してしまうことがありました。
一方、サバヒーは27~30℃が適温のため、夏場の高水温でも死亡する個体が大幅に減ることが期待されます。
また低酸素の状況下にも強く、魚槽に高密度でサバヒーを入れ込んでも活餌としての価値が下がることもなく、動きが活発です。
しかも、雑食性で藻類を主食とするので、共食いの心配もないのです。

海水でも淡水でも生存できるので、海水の塩分濃度(32‰)を気にすることもなく、海水と温泉(鹿児島県内は温泉の泉源が多いのです)をかけ流して水温を上げることで、稚魚の早期飼育が可能です。
平成14年には仔魚を31万尾搬入して飼育を行い、活餌になる大きさまでの生存歩留まりは24万尾で77.6%と高い水準でした。
実際にカツオ漁とマグロ漁でサバヒーを用いた操業試験を行い、従来の活餌と漁獲は何ら遜色がないことが判明しました。

2005年にサバヒー種苗生産を鹿児島県内の民間業者へ委託して、本格的に生産を実施しています。

サバヒー食してみたい方は、台湾料理屋さんに行くとあるかもしれません。
食用サバヒーは日本国内では余り流通していない模様です。

参考資料:鹿児島県水産技術センター(サバヒー餌料試験)

参考資料:鹿児島県水産技術センター(サバヒー操業試験)

画像出典元:http://tabby0.blog.jp/

SNSでフォローする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

まだデータがありません。