魚に関することいろいろ

庶民の魚に変化が~養殖サバ~


大衆魚って一体どういう意味なのでしょう。辞書によると、「値段が安い庶民向きの魚。例えばイワシ、アジ、サンマ、サバなど」と書かれています。

昔からこれらの魚は大衆魚といわれていましたが、近年では少し様子が違ってきたような気がしませんか。ある年からイワシが、またあるときは秋刀魚が庶民の食卓から遠のいていくことがありませんか。

気象変動による海水温の大きな変化や、漁場から目的の魚が姿を消してしまうなど、ミステリアスなニュースがメディアを騒がせます。

その都度イワシは何処へ行ったやらとか、秋刀魚の不漁による価格の高騰などが取りざたされます。そして庶民の魚はスーパーマーケットでは、一段高い陳列台に並ぶのです。

秋刀魚は季節感を感じますが、その他の魚は何時でも市場で揃うものと思っていました。
ウナギやマグロのように養殖しなければ安定した供給ができないなど思ってもみなかったことです。

特に鯖に関しては養殖によるコストを考えると、天然物がいつでも手に入るだけに、まさか養殖とは思いもよらないものでした。

しかしわずかですが鯖の養殖業者があり、天然物にない良さを追求して、市場に送り出している「養殖サバ」を追ってみました。

●長崎ハーブ鯖(長崎県松浦市・佐世保市)

養殖鯖のブランド名です。「長崎さば生産グループ」が共同開発したフルーツ魚の一種です。飼料はナツメグ、オレガノ、シナモン、ジンジャーの4種のハーブを混ぜて育てます。

旬の秋から冬以外にも年中脂ののったサバが食べられます。2008年7月に「長崎ハーブ鯖」として商標登録され、2011年には「ながさき水産業大賞」を受賞しました。

脂質は控えめで身に透明感があり、鮨や刺身、しゃぶしゃぶの食材としても人気があります。

●ひむか本サバ(宮崎県延岡市北浦町)

宮崎県の最北東端に位置する北浦町は、日向灘に面した自然豊かな町です。北浦では養殖が盛んに行われ、大地の恵みが豊かな漁場を形成しています。

「北浦養殖マサバ協業体」は平成11年から鯖の養殖に取り組んでいます。養殖場は無投薬で管理され、安全・安心、鮮度の良さが特徴です。

「ひむか本サバ」は宮崎県が誇るブランドサバです。食べ方は刺し身で食べるのが一番だそうです。その他焼き物、汁物も大変おいしくいただけます。

●萬サバ(鹿児島県長島海峡)
長島海峡の海流は早く、そこで育ったマサバの稚魚を生簀まで運び、独自に開発した餌によって、養殖しています。

身の引き締まった萬サバにビタミン類を配合し、熱処理を施した餌を与えることによって、魚臭さのない「いつでも旬」の鯖が育つといわれています。

萬サバは刺身、握りずし、焼き物、シメサバ、味噌煮など様々な料理に適しています。

●お嬢サバ(鳥取県・JR西日本)

JR西日本が鳥取県で、サバの養殖事業に乗り出すことが、今年(2015年)6月10日に判明しました。かねてから鳥取県が取り組む鯖に養殖に着目したのです。

鳥取の陸上養殖サバは、地下50メートルの地中に沁み込んだ海水をポンプで汲み上げて利用します。地下からの海水はプランクトンが付着しにくい特徴があります。

この方法によってプランクトンが原因の寄生虫が付着せず、生食で活用できることが最大の売りです。関係者は「お嬢サバ」と命名し、関サバに続く新たなブランド作りに期待しています。

これまでに4基の水槽で1000匹の鯖の養殖に成功しました。養殖の態勢が整ったとして、はじめて出荷することになったのです。

最後に
庶民の魚は何時でもスーパーで買うことができ、天然物としての価値は十分あると思います。今のところサバの資源が枯渇して不漁になってはいませんが、海水温などで水揚量には変動がみられるようです。

養殖サバによって、秋から冬にかけての天然サバの旬が過ぎても、年中脂ののったサバを食べることが可能になったようです。

養殖サバは天然サバにない付加価値があります。それはどの養殖サバも生食用として供されるということです。

サバの刺身は地元でしか食べられないと思っていましたが、今後は自宅で鯖の刺身が食べられるようになるようです。ただし、庶民の魚から少し遠のいた状態で。

※画像出典元:http://sgourmet.blog94.fc2.com/blog-entry-27.html

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