そもそもアブラボウズってどんな魚？
アブラボウズとは、日本では紀伊半島より北からオホーツク海にすむ深海魚です。
日本にはあまりいないので、高級魚として知られており、成魚になると体長50キロ以上長さ180cm以上にもなります。
若いうちは体の表面に白い斑点がありますが、歳をとっていくと斑点は消え、グレーになっていきます。
アブラボウズの一番の特徴といえばその体の中身です。
漢字で書くと「油坊主」というだけあって、なんと体の成分の4割が脂でできています。
身や内臓は煮たりすると、脂が浮いてくるほどです。
そんなアブラボウズ、値段は高いのでしょうか？おいしいのでしょうか？特徴だけでは想像できないアブラボウズを紹介していきます。
アブラボウズ1匹の値段相場はいくら？
アブラボウズは深海に住んでいるので、あまり水揚げされず入荷されにくく、値段相場は不安定ですが、卸値の相場は1キロあたりだいたい2,000円です。
1匹をだいたい50キロだとすると 1匹あたり10万円相当ということになります。
そんな貴重なアブラボウズはいったいどこで手に入れられるのでしょうか？
アブラボウズはどこで手に入る？そのお値段は？
アブラボウズは入荷されにくいことから、スーパーや百貨店でお目にかかれないのはもちろんのこと、寿司屋などの魚の専門店すらほとんどメニューに並ぶことはありません。
そんな中でも比較的手に入れやすいのはインターネット通販です。
2021年10月時点でもインターネット上でいくつか販売されているのが見られました。
ただし、産地によって少し価格は違うようです。
例えば、北海道の飲食店仕入れサイトではアブラボウズの切り身2切れ（約120グラム）が1,010円で売られています。1キロあたりにすると8,410円です。
また、豊洲の直販価格で売っている魚屋さんのサイトでは静岡下田産の切り身2切れ（約200グラム）が1,300円です。こちらは1キロあたりにすると6,500円です。
送料もかかってくるので、家庭で手に入れる際には自分の住んでいる地域も考えて、見定める必要がありそうです。
アブラボウズはクエの代用魚だった？
2008年にアブラボウズがクエと偽って販売されたという事件がありました。
もちろん、アブラボウズも高級魚なのですが、クエはさらにその上をいく高級魚で1匹20キロ30万円ほどするそうです。
アブラボウズの場合、仮に静岡下田産を20キロ分買ったとしたら13万円で、クエはその1.5～2倍の価格ということになります。
アブラボウズとクエどちらも高級魚ですが、価格の差は歴然としていますね。
アブラボウズの旬の時期はいつ？
アブラボウズは年間通して脂はのっている状態なので、美味しさによる旬はありません。
そのため、よく獲れる冬が旬とされています。
特に、南伊豆は1月～3月の3か月だけアブラボウズの釣りが解禁されています。
アブラボウズの値段が高い理由は単に珍しい魚というだけでなく、釣れる期間が非常に限られているからともいえそうです。
アブラボウズはどのような調理方法で楽しむことができる？外食の値段は？
アブラボウズを食べると、その脂で翌日下痢になるといわれますが、アブラボウズの脂は人間の体にちゃんと吸収される脂なので基本的に食べて問題ないそうです。
しかし、やはり食べすぎはお腹を壊してしまうので、一食について刺身は3切れくらい、調理しているものにしてもその倍の量くらいにとどめておきましょう。
ちなみに、同じような脂っぽい魚でバラムツなどがありますが、こちらの脂は人体に害のあるものなので食品衛生法で販売が禁止されています。
アブラボウズは刺身、焼き物、煮物、さまざまな料理にされている魚で、足柄や小田原の伝統食として知られています。
刺身
アブラボウズは白身魚です。しかし通常の白身とは違い、しっかりと脂がのっており、刺身にすると、その味わいはまるでマグロの大トロのような風味をもっています。
通常なかなか料理屋さんで見かけることはないアブラボウズですが、小田原へ行くと時期にもよりますが800円～1,000円ほどの料金で食べられます。
煮付け
刺身以上に人気なのが、アブラボウズの煮つけです。
脂を適度に外に出して調理するので、しつこさは緩和され、身がフワフワになります。
火を通しすぎると、煮崩れをしてしまうので注意が必要です。
刺身と同じく小田原では、アブラボウズの煮つけは1,200円くらいです。
いかがでしたでしょうか？
おなかの調子とたたかうことになりそうですが、一度は味わってみたいですね。
アブラボウズの値段についてまとめ
いかがでしたでしょうか？
今回、サカマでは以下のトピックについてご紹介してきました。
- そもそもアブラボウズってどんな魚？
- アブラボウズ1匹の値段相場はいくら？
- アブラボウズの旬の時期はいつ？
- アブラボウズはどのような調理方法で楽しむことができる？外食の値段は？
サカマでは、魚に関する様々な情報をご紹介しております。
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