漁港名:浜田漁港(特定第3種漁港)
所在地:島根県浜田市原井町
主要水揚げ魚種:アジ、サバ、カレイ、イカなど
島根県西部に位置し、日本海と中国山地に挟まれたところにあります。美しい自然と石見神楽など郷土芸能や、世界遺産に登録された石見銀山跡周辺。重要伝統的建造物保存地区にも指定されています。海岸線には温泉津温泉もあり、海水浴場やスキー場など自然を生かした観光資源に恵まれています。
港の周辺には、島根県最大の水揚げを誇る浜田漁港と、貿易港としての浜田港が隣接しているため、周辺には内外の貿易関係企業以外に、水産関係の工場もたくさん立地しています。浜田港は昭和32年に重要港湾に指定され、木材を主流に発展してきた島根県唯一の国際貿易港です。
浜田漁港では古くから低魚資源を対象とした沖合底引き網漁業と、浮魚を対象とした中型まき網漁業が基幹産業となっています。その他一本釣りや定置網漁業があり、水揚げされる魚種は多岐にわたります。
☑水揚げされるおもな魚
・沖合底引き網漁業では、鰈類、ノドグロ、アンコウ、イカ類など。
・まき網漁業では、アジ、サバ、ブリ類、イカ類など。
・一本釣り漁業では、イカ類、ブリ類、貝類など。
・定置網漁業では、ブリ類、アジ、イカ類、鰆など。
☑浜田漁港の四季の魚
~春の魚~
アナゴ、ウチワエビ、スルメイカ、ノドグロ(アカムツ)、バトウ(マトウダイ)、マアジ、マダイ、マサバ、マフグ、レンコダイ(キダイ)、カジメ、ワカメ
~夏の魚~
アマダイ、アワビ、サザエ、シイラ、トビウオ、マアジ
~秋の魚~
カレイ、ケンサキイカ、サワラ、ダルマ(メダイ)、アナゴ、ウチワエビ、ノドグロ、マアジ、マサバ、レンコダイ
~冬の魚~
アンコウ、タチウオ、ニギス、ブリ、ミズダコ、アナゴ、ウチワエビ、カレイ、ノドグロ、
バトウ、マフグ、レンコダイ
浜田では山陰地方を代表する水産ブランド「どんちっち三魚」というのがあります。神楽の囃子を表現する幼児言葉で、それが転じて石見神楽全体を指す言葉になりました。「どんちっちアジ」「どんちっちノドグロ」「どんちっちカレイ」という特選水産ブランドを作り出しました。
「どんちっち三魚」に共通することは、浜田市水産物ブランド化戦略会議に加盟した団体が、浜田漁港で水揚げしたもので、生産者が選別し、漁協JFしまね浜田支所が証明したものを「どんちっちブランド」としています。
三種の魚ごとにブランド規格があり、その規格を満たしたものだけに与えられる称号です。
浜田漁港では水揚げされた魚介のセリが独特です。上着の内側に手を隠してセリを行う「懐競り」という方法が採用されています。
浜田漁港は全国に13カ所しか指定されていない特定第3種漁港の一つです。地元島根県をはじめ、全国の水産業の発展に貢献し、また、期待されている漁港です。