魚と電気 その3

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さて前回はアフリカに棲む淡水魚、ギムナルクスは視界が悪い濁った川の中で生活しているので体には発電器と電気受容器が備わっており、電気の流れで障害物や敵などの存在をかんたんに知ることをお話ししました。
また、南米に生息するギムノタスは自分が出している電気に近い周波数の電気刺激を選別できるので、彼らはこの“放電電気”が仲間同士のコミュニケーションツールとして情報交換をしているのではないかと見られています。

そして発電機を持たない魚のうちでも、電気受容器で餌探しをするものがいます。
サメやエイの頭部の皮膚には“ロレンチーニ器官”という、ゼリー状の粒の塊が存在しており、長い間この器官はどんな機能があるのか判っていませんでしたが、現在ではこの器官は電気の受容器であることが判明しています。
この受容器は1センチあたり0.01~0.1ミクロボルトという僅かな電位勾配を感受するので、サメやエイは餌となる動物の呼吸運動や心拍に由来する微弱な電場を検出することができます。

北海のアザラシやガンギエイの仲間はツノガレイが好物ですが、好物の餌を巧みに利用した実験で彼らの電気受容器の機能を解明したのです。
プラスティック円形水槽の底に砂を敷いてトラザメとガンギエイを別々に収容して実験を進めたもので、満腹時はいずれも餌には興味を示しません。
空腹になるとトラザメは水底近くを泳ぎ回り、ガンギエイは水底を這うように移動して、ともに餌の探求を始めます。
そして好物のツノガレイを水底の砂の中に潜ませておくと両者とも難なく探り当てて食いつきます。
そしてこの水槽の中に底がプラスティック、側面と背面が寒天(電流の障害にならないもの)で出来た小さな箱を入れます。
この小箱の両側面にはそれぞれ長いパイプをつけて呼吸水の取り入れ口と排出口を設けました。
こうしてツノガレイを寒天詰めにして、上から見えないようにして砂の中に埋め込みます。
トラザメは水底を物色しながら泳ぐうち、小箱から15センチ程度の距離になると訳なく餌を見つけてしまいました。
ガンギエイも寒天詰めのツノガレイの頭の上に来ると、砂をはねのけて飛びつきました。
両者とも寒天の中を殻にしたときは全く反応を示していません。
画像出典元:http://syokumemo.blog.jp/archives/51931836.html

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この記事の著者

サカマ

旬の魚、魚の調理方法から、漁港、産地のレポート、記事など、魚に関わる様々な情報を発信していきます。

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