美味しい出汁の効いた料理は人を幸せな気分にさせますね。出汁にはたくさんの種類がありますが、ここでは「あご」(トビウオ)の出汁についてお話ししたいと思います。
九州ではトビウオの事を「あご」と呼びます。このあごを焼いて乾燥させると「あごが外れるほどおいしい」ことからこう呼ばれているのだそうです。
長崎県など北九州で獲れる魚で、新鮮なものは刺身としても食べるようです。
美味しい出汁がとれるということで全国に伝わり、あご出汁が一躍有名になったようです。
あご出汁の用途は非常にたくさんの使い道がありますが、全国的に広がったのは、麺類など和風料理に合う出汁で、上品な旨味とコクのある風味が重宝されるためです。
全国各地の有名なラーメン店であご出汁を使っているところが多く見受けられますね。
■長崎県のあご漁から焼きあご作りまでを追ってみました
あご漁は2艘の船であごを追い込みます。追い込まれたあごは200mから300m飛び跳ねながら網で漁獲されます。
水揚げされたあごは仕分けされるのですが、大きなあごは脂分が多く、味に村が出るため、小ぶりの尾の締まったあごだけより分け焼きあごとして使用します。
あごを串に刺し炭火で背と腹の両面から火を当てて焼きます。こうすることであご独特の旨味と香ばしさを凝縮させるのです。
機械で焼き上げる方法もありますが、手作業でじっくり炭火を使って焼き上げるには大変な手間と時間がかかります。
こうして出来上がった焼きあごはうまみとコクが凝縮された最高の焼きあごとなって市場に出ることになるのです。
■あご出汁の作り方
本格的なあご出汁は通常の煮干しやカツオだしと違って、上品な味とコクがあることです。あごはスリムな体で大きな羽のような胸鰭を持って長距離を飛ぶことができますね。
そのため通常の魚より脂分が少なくなります。脂肪が少ないということは魚臭さが少ないということです。あごは淡白な感じですがその身からは上品でコクのある旨味が出るのが特徴です。
あご出汁にはいろんな種類があります。
焼きあご、煮干しあご、これらを粉末にしたもの、紙パックに入ったものなどがあります。
基本的には半日ほど水に浸しておけば出汁がとれます。
その後、水が黄金色に変わったら弱火にかけて、湯気に出汁の香りがついていたら火を止めてしばらく放置し、あごを取り出します。
出汁をとるとき最大の注意点は、温度を80度以上あげないことです。煮込むほどいいと誤解する人もありますが、沸騰させると臭みやえぐみが出るので注意しましょう。
あご出汁をとるには時間が必要です。毎回出汁をとるのは大変ですから、多めに作った出汁は保存して使いましょう。冷蔵庫で保存する場合は2日間を目安に使い切りましょう。
長期で保存する場合は、冷凍庫で保存します。熱をとったあと密封できる容器で1ヶ月は保存できます。風味があるうちにとなれば、1週間を目安にしましょう。
焼きあごは旨味とコクの濃い上品な味が特徴です。少々値は張りますが、ぜひあご出汁を使ってみて下さい。初めてあご出汁を使った人はそのうまさに驚くことでしょう。
画像出典元:http://oisiso.com/ago.html
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