海苔のおはなし その2

さて、江戸時代の東京湾・品川沖は海苔の産地で都のすぐそばということもあり、ここで獲って加工した海苔は“江戸前海苔”とよばれ非常に有名なものでした。
せんべいに海苔を巻いた“品川巻き”は品川宿の名産品だったのです。

そして江戸の海苔で絶対に忘れてはいけないのが「浅草海苔」ですね。
こちらも名高い“江戸前海苔”です。
徳川家康が江戸入りした頃、浅草寺の門前で獲れた(当時は浅草寺の前でも海苔が獲れていんですね…驚き)アサクサノリを、和紙を作る技法で板海苔としたものを“浅草海苔”と呼ぶようになりました。
出た当時は焼かずにそのまま売られていたのですが、その後になると焼き海苔として使われるようになったのです。
浅草海苔は江戸時代、隅田川下流域で養殖・製造された江戸名産のひとつで、和名は明治から昭和初期にかけて海藻を研究していた学者、岡村金太郎氏が名付けました。
この名の由来は江戸の浅草で採取、販売、製造されたためといわれていますが、他にも諸説があります。

これらの江戸前海苔は「本場海苔」と呼ばれた最高級品で、昭和初期まで日本一の海苔生産量を誇っていました。
数多くある海苔の種類の中で味、香り共に一級品、養殖に非常に手間がかかり、傷みやすく病気にもかかりやすいため養殖が難しいので、とても希少で価値あるものだったのです。
木枯らしが吹いている季節、海苔屋には「新海苔売りはじめ候」という張り紙が張られており、中から漂う新海苔のいい香りを嗅ぐにつけ、冬がやってきたことを感じていたのでした。

さて浅草海苔は“アマノリ類”に属しているもので、この名前は非常に古く浅草海苔が生まれる前から呼ばれていました。
このアマノリが浅草海苔と呼ばれるようになった謂れ、寛政9年に出版された「日本山海名物図絵」という本の中、「江戸浅草の件」のところに品川や大森近辺で獲れたアマノリを浅草に送って加工したのでこの名前になったというものです。
また品川で獲れたアマノリを浅草寺の境内で売っていたので、この名前になったという説、隅田川で獲ったアマノリを加工して販売したものを浅草海苔と呼んでいたともいわれています。

さて浅草海苔はアマノリ類に属していることは解りましたが、海藻類ではどの種類に該当するのでしょう。
答えは次回のお楽しみに!
画像出典元:https://blogs.yahoo.co.jp/mana_big/12975157.html

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