小さなエビで漁村おこし…鹿児島県薩摩川内市長浜漁村その1【日本の漁港】

鹿児島県・薩摩半島から西に38キロ、東シナ海に小さな列島が浮かんでいます。
人口5,500人が暮らすこの島々を“甑島列島”といい、“上甑”“中甑”“下甑”からなる3つの有人島と、多数の小さな無人島で構成されています。
これらの島々は非常に風光明媚で、九州本土から離れていることから九州の歴史と民俗の宝庫の島と呼ばれています。

九州新幹線・薩摩川内駅からほど近い川内港から高速船が就航しており、1時間少々で甑島へ到達しますが、最初に停泊する港は人口2,000人の“下甑”、「Dr.コトー診療所」のモデルになっている島です。
さてこの下甑島ですが、ここにある“長浜集落”はこれまで取り組んできた水産事業がクローズアップされ、水産加工品の開発や地域振興の手本となるとして、昨年「内閣総理大臣賞」を受賞したのです。

甑島の水産業はキビナゴの刺し網と定置網、カジキ流し網、一本釣り、タカエビという小型エビ底曳など沿岸漁業で成り立っています。
そして長浜集落はキビナゴ漁が総水揚げの8割を占めています。
活気があった甑島の漁業でしたが、人口の減少とともに漁業従事者も減ってきて、先細りしつつありました。
そこで島の産業を再び活性化するため鹿児島県と共に様々な事業に乗り出します。
カサゴ稚魚放流、ワカメ増殖、アマモ場造成、海岸清掃、漁場監視など漁業事業から、島の集落の人々の創意工夫を生かした取り組みとして、地産地消や魚食普及を図るため魚の捌き方教室や朝市を開いて販路の拡大に繋げようとしていましたが、魚価は上がらず、漁村がなかなか思ったように育ちません。

そんな中、ある一つの大きな出来事が起こります。
道路工事により、長浜集落の給油所と事務所が移動させられることになりましたが、移動資金が足りません。
この融資を受けるために長浜漁業集落、甑島漁協、薩摩川内市の3者による産地協議会を設立しました。
融資の条件は商品を開発し、販売し、漁業者の所得を向上させることです。
そして追い風は吹いており、下甑は「Dr.コトー診療所」で一躍有名になり、甑島を訪れる観光客が増えつつありました。
その機会を逃すわけにはゆきません。
地元のお土産を作ろうという声が上色んなところから上がったことを受け、長浜の集落全員が取り組める、継続性のあるものを作ることとなりました。

画像出典元:https://blogs.yahoo.co.jp/oveja27/31172772.html

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