ウナギあれこれ その3

前回はニホンウナギの稚魚である“シラスウナギ”の生活史について綴りました。
長年謎とされていたニホンウナギの産卵地が解明されたことは、ウナギの研究に於いて大きなエポックメーキングです。
そしてこれらの研究結果が将来のウナギ安定供給に繋がるのではないかと思います。

さて、日本では寒い冬の夜になると、シラスウナギ漁が全国の各地で行われます。
とくに四国の四万十川や吉野川で行われる漁はとても有名で、灯りをともした沢山の船が行き来しています。
煌々と水面を照らす緑や黄色の無数の光がホタルのように、とても幻想的で美しい光景のため、この漁を見るために全国からやって来る観光客で賑わっています。
そのため河川岸では三脚にカメラをセットしたカメラマンたちが、眼下のシラスウナギ漁の様相を撮影しています。
シラスウナギ漁は主に月の光がない新月の夜に行われ、黒潮に乗ってやってきたシラスウナギを効率よく獲るため、大潮の干潮から満潮にむかう時間帯が漁のピークタイムとなっています。

このシラスウナギ漁の目的はウナギ養殖業者に供給するために行われており、安定した国内供給を図るのです。
毎年12月から4月までが漁期間で、それ以外の時期は禁漁期となります。
シラスウナギ漁はキロ数十万円と非常に高額な金額で取引されており、2013年(平成25年)には何と300万円という記録がありました。
高額な金額が飛び交うシラスウナギ漁だけに規制は非常に厳しく、県が認めた漁業者団体(漁業権を持っている者)のみが定められた区域内のみ漁ができるとしています。
また静岡県では更に厳しく踏み込んだ規制があり、横流しを防ぐためシラスウナギの不正所持や移動の禁止、水揚げしたシラスウナギの一時保管場所や運搬業者の事前届け義務付けなど定まっています。

これらの規制に違反をした漁業者については、漁業権取り消しなど厳しい処置が下されておりますが、もっと踏み込んで違反者のみではなく採捕団体連帯責任にしてはという意見もあるほどです。
そして漁業権を持たないものが漁をする(所謂密漁)に対しては非常に厳しい罰則で望んでおり(各自治体漁業調整規則違反で検挙)、警察や漁業団体による巡回が常に行われていますが、大きな道具を必要しないシラスウナギ漁はコツを掴むと比較的簡単に獲ることができて、しかも大金が手に入るので密漁者が後を絶ちません。

画像出典元:http://blog.livedoor.jp/neosupport1/archives/51106792.html

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