今年の夏、ウナギは本当に食べられなくなる“危険性”が起こりうるかもしれません。 日本の太平洋沿岸部では12月以降から春にかけて、南方で産まれたニホンウナギの稚魚が黒潮によって流されてくるため“シラスウナギ漁”が始まります。 捕獲されたシラスウナギは養鰻池に放され、年間で最もウナギの需要が多い7月の「土用の丑の日」に間に...
シラスウナギの記事一覧
さて複数話に渡り綴ってきたシラスウナギの“密輸問題”ですが、それが横行している理由について見てゆかなければならないですね。 前々回にて、2007年に台湾が「資源保護を理由」にしてシラスウナギの輸出を規制する法律が制定されたため、これまで需要が高かった台湾からのシラスウナギが日本に入ってこなくなり、法律の抜け穴を狙って香...
ちょっと前回はキナ臭いお話になりましたが、もう少し続けます。 台湾から台湾海峡内にある離島“金門島”を経由して中国本土に向けてシラスウナギを密輸するということでしたね。 この島は元々台湾が中国本土に対して軍事最前線という位置づけでしたが、2000年代の馬英九総統時代に中国本土と文化、経済交流活動を締結したことをきっかけ...
さてニホンウナギが2014年6月に国際自然保護連合(ICUN)より“絶滅する可能性が高い絶滅危惧種”、つまりレッドリストに登録をされたことは記憶に新しいことでしょう。 しかし日常ではウナギ屋をはじめ、飲食店や鮮魚屋、スーパーの鮮魚コーナーなど、街の至るところにウナギが流通している様相を見かけるので、そこまでウナギが逼迫...
前回はニホンウナギの稚魚である“シラスウナギ”の生活史について綴りました。 長年謎とされていたニホンウナギの産卵地が解明されたことは、ウナギの研究に於いて大きなエポックメーキングです。 そしてこれらの研究結果が将来のウナギ安定供給に繋がるのではないかと思います。 さて、日本では寒い冬の夜になると、シラスウナギ漁が全国の...
さて、日本で主に食されているウナギは“ニホンウナギ”という種ということと、その生息域について前回綴りましたが、今回はその稚魚である“シラスウナギ”について綴ってゆきたいと思います。 まず、ニホンウナギは海洋で産卵が行われます。 卵から孵化した稚魚はその後、河口付近の汽水域から淡水の河川で成長をします。 孵化した仔魚はレ...
世界的に資源量が極端に減り、絶滅危惧種という扱いになっている太平洋産・クロマグロの漁業規制を無視した漁獲が、国内で相次いで発覚しました。 クロマグロ以外にも、ウナギの稚魚である“シラスウナギ”、ナマコ、アワビなどの最高級魚介類密漁の摘発が多くなっており、しかも増加傾向にあるのです。 漁獲について定めた法律や規制を無視す...