海女募集~鳥羽の見習い海女~


鳥羽市のホームページに「海女募集」の記事がありました。国の地域おこしの一環で、鳥羽市の「地域おこし協力隊」として、鳥羽市の魅力を発信するために海女の募集をしているのです。
鳥羽市は三重県の志摩半島に位置しており、伊勢湾と太平洋の熊野灘に面した風光明媚なリアス式海岸で形成されています。
海岸線は全域が伊勢志摩国立公園に指定されており、豊かな漁場としても有名です。
今年5月26・27日開催の「伊勢志摩サミット」(先進国首脳会議)は、賢島で開催される予定ですね。
安倍総理の奥さん昭恵さんが27日に三重県志摩市の賢島を訪れ、伊勢志摩サミットでは各国首脳の配偶者を伊勢神宮への訪問と、海女の交流を検討していることを明らかにしました。
海の資源が枯渇しないようにとルールを決めて環境を守っていることの素晴らしさを、海女との交流でぜひ知ってもらいたいとの思いがあるようです。
国内には約2000人の海女さんがいますが、内500人以上が鳥羽に住んで活躍しています。三重県教育委員会では「海女文化」を無形民俗文化財に指定しました。
今後は国の重要無形民俗文化財やユネスコの無形文化遺産登録を目指して海女文化を未来に伝えたいと考えています。
伊勢湾口に「石鏡」という町がありますが、古くから海女漁が盛んに行われています。石鏡はアワビの絶好の漁場としても有名です。
以前は245名の海女がいましたが、現在では60人余りになっています。大半が60歳以上となり、中には80歳を超す海女もいらっしゃるようです。
そして冒頭の求人情報によって「見習い海女」さんの誕生です。
東京都出身の元看護士、上田桃子さん(29)と元グラフィックデザイナー、大野愛子さん(36)の2人です。
この2人を仲間として受け入れてくれたのは、「あっちの大木(おんぎ)」という海女小屋に所属する城山トラ子さん(78)ら3人の海女です。
初めての漁は「冬磯」が始まった10月でした。城山さんらの指導でサザエやナマコ、ホラ貝などを獲ったようです。
12月までの漁期に月12回ほど漁に出ました。午前と午後の2回、1時間から1時間半が勝負の時間だといいます。
地元の海女たちの潜る深さは3メートルほどの磯が多いのですが、海女になって半年過ぎた二人には、最近自由に好きな所へ行って漁をしてもいいという許可が出されました。若さが武器の2人は10m余りまで潜る漁をしているといいます。
10mも潜ればサザエなどが多く獲れるため、一日の稼ぎも上田さんが3万円、大野さんが2万円ほど稼ぐことができるようです。
5月からは待ちに待ったアワビ漁が始まり「夏磯」の幕開きです。海女の活躍が盛んになりますね。
海女になって周りからも認められるようになり、仕事の楽しさは想像以上だと喜んでいます。充実感もあり、石鏡をはじめ鳥羽の良さや魅力をいっぱい知ることができたようです。
漁業の町、鳥羽市石鏡に移り住んで半年が過ぎ、地元の高齢の海女からも孫のようにかわいがられ、毎日が新鮮で楽しく過ごしてきたようです。
国の地域おこし協力隊として、鳥羽の良さを発信していきたいと意気込んでいるようです。
今後の活躍に期待したいものですね。
(出典元 毎日新聞 2016年2月28日)
画像出典元:http://blog.livedoor.jp/rinkousou/archives/4351795.html

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