かまぼこ900周年プロジェクト~かまぼこが地球を救う~


かまぼこが文献に登場してから900年経ったといわれます。
かまぼこがこれほどまで歴史があるとは思いもよらなかったですね。

■蒲鉾の歴史を振り返ってみましょう

古くは材料を竹に巻きつけ、棒状にしたところ、蒲の穂に似ているところから蒲鉾と呼ばれるようになったようです。平安時代は淡水魚のナマズなどが原料になっていました。

この製法は竹を抜くと竹の輪の形になるため、「竹輪」と呼ばれるものになったのですが、
後に板の上に形作った「板かまぼこ」が登場します。

平安時代の「類聚雑要抄」には、永久3年(1115年)7月21日に藤原忠実の転居祝いの宴会で、串に刺したかまぼこの記述がありました。かまぼこが確認できる最古の文献として、業界団体はその年代をとって11月15日をかまぼこの日としています。

白身の魚は高価なもので、かまぼこもご馳走と考えられたようです。おせち料理や、豊臣秀頼、織田信長なども好物としていました。

尚、かまぼこが商品として販売されるようになったのは、江戸時代以降のようです。
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あれから今年はちょうど900年経ちました。当時の蒲鉾の味はどんな味だったでしょう。

こんなにおいしいかまぼこも、消費は今一つ伸び悩んでおり、衰退説まで飛び出しているようです。昭和50年ごろには103万トンの生産量が、平成19年には54万トンと半減しました。

かまぼこに代わるものは何かと訊かれてもすぐに答えは出てきませんが、かまぼこは必要です。お正月のおせちやうどんなどの具材、酒の肴としてのイタワサも有用なものです。

この様に書いてきてふと考えてみると、かまぼこは主役にはなりえないものだったと気づきました。

例えばうどんにしても、いわゆる「素うどん」を注文しても、かまぼこやネギは最初から入っているように思われます。つまりうどんの具材としてかまぼこがあるのでしょう。
わざわざトッピングという形ではかまぼこの出番ではないようです。

■かまぼこには製法によっていろんな種類があります

・板かまぼこ
一般的なかまぼこです。原料はイサキ、イトヨリ、エソ、オオギス、サメ類、スケトウダラ、イシモチ、ニべ、鱧、ムツなどです。
これらを練り合わせ、かまぼこ板に盛り付け、蒸すか焼くかによって加熱して仕上げます。蒸し蒲鉾と焼き蒲鉾と呼ばれます。

・細工蒲鉾
鯛や水引の形にかまぼこを成形したり、松竹梅の形に細工したもので、結婚式の引き出物や、縁起物として使われます。

・巻蒲鉾
富山県で一般的な板なし蒲鉾。魚のすり身を出汁巻卵のように巻いて作ったもの。断面が鳴門巻のような模様ができるのが特徴。

・笹かまぼこ
笹形の木枠などにすり身を入れて、形を成形し、竹串に刺して焼き上げるもの。仙台の特産品として知られている。

・焼き蒲鉾
関西地方で主流の蒲鉾。板の上に厚みを低く抑えたすり身を蒸し、この表面にみりんなどを塗って焼き目を付けたもの。

・削り蒲鉾
愛媛県八幡浜周辺の南予地方で食べられる、かまぼこを乾燥させ日持ちさせたものを削って食べたのが由来。

・簀巻きかまぼこ
中国・四国地方に見られる。すり身を麦わらで簀巻きにして蒸しあげたもの。

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現在ではこのようなかまぼこがラインアップされています。

「全国蒲鉾水産加工業協同組合連合会」によると、この900年を節目とし、これからの100年に向けてどう進むべきか。ということで「KAMABOKO ROAD TO 1000」を全国の蒲鉾屋さんが掲げる目標を公開しました。

■1000周年に向けた目標は

・ほっぺたが落ちまくるほどうまいかまぼこを作り上げる。
・夢の蒲鉾大募集キャンペーンを打ち、こんな蒲鉾あったらいいなを募集。
・100年後の蒲鉾職人は、ハリウッドスターより人気者になる。
・100年後の蒲鉾はその栄養価で地球を救う。
・100年後の蒲鉾は美容食として、スーパーモデルの必需品に。

みんなで知恵を出し合って、美味しいかまぼこが100年先も愛されるようにしたいものです。蒲鉾に携わる皆さん。ガンバレってください!

 

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