函館の最高級ブランドブリ・下山スペシャルに迫る


首都圏のとある料亭。
ここは高級料亭で名を馳せており、ミシュランで三ツ星を獲得しています。
四季の食材をふんだんに使用した繊細な味わいに、食通を唸らせるほどです。
板長が冷蔵便で届けられた発泡スチロールの箱を見て、いつもは厳しい目がほんの少しほころびました。
発泡スチロールの箱には黒いステッカーが貼られており、「下山スペシャル」と重厚なタグが付いています。

下山スペシャルとは知る人ぞ知る、幻のブリです。
函館の戸井漁港の船はブリを一本釣り漁法で釣り、船上締めという手法で高品質・高い鮮度を保つことで有名ですが、下山スペシャルは船上神経締めという神技を施している最高品質のブランドブリです。
下山スペシャルが漁港に揚がると、仲買人の人たちは目の色を変えて入札をしています。

下山スペシャルとは戸井漁協に所属している、下山明仁さんというお方で漁師歴27年、第一明宝丸という船でブリを水揚げされています。
漁はトローリングで行います。
針に掛かったブリは、体に傷が付かない様にスポンジを敷いて水揚げされます。
血抜きをした後、海水をかけ流ししているタンクにブリを入れて放血をします。
放血をしたあと、延髄に締め具を打ち込んで完全に締めます。
締めた後、神経にワイヤーを入れて神経抜きをするのです。

この神経締め、下山さんが独自で考えた手法です。
通常の活締めでは筋肉が持っている熱が身を変色してしまうことがあります。
また、締めてから鮮度が落ちるスピードが速いので味も落ちてしまい、市場では安い魚価で買い叩かれてしまいます。
魚を締めてから鮮度が長く保持できる方法を試行錯誤の末、見つけ出したのです。

針に掛かって次々と揚がるブリを、全て一人で捌いて、神経締めの作業を行っています。
それらのブリの中で6kg以上の大物が「下山スペシャル」という王冠を被ることができるのです。
また大きなブリを水揚げするように、漁期の自主規制もしているのです。
戸井の海は5月~12月までがブリの漁期ですが、下山さんは7月から漁に出ているのです。

そして下山さんのもう一つのこだわり、「下山スペシャル」のタグと共にメモを同封しています。
水揚げ日、漁獲の場所、水深、神経締めをした時間が記載されています。
この心遣いに、料理人たちの心は打たれてしまいます。

弊社SAKAMAでは、「下山スペシャル」が入荷するときがあります。
その際はSAKAMA SHOPにて掲載されますので、是非チェックをしてください!

画像出典元:http://girlschannel.net/topics/326334/

 

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