1月28,29日の2回に分けて加茂川にアマゴが放流されました。今年も2月1日の解禁に向けて準備は整ったようです。
愛媛県、西日本最高峰の石鎚山から流れる本流と支流の谷川が合流して40kmの2級河川の清流、それが加茂川です。
本流は観光でも人気の高い黒瀬ダム、石鎚ふれあいの里、石鎚登山ロープウェイなどを経由して、渓谷の源流に至るまで風光明媚な所です。
加茂川の本流・支流とも上流部ではアマゴが生息し、下流部ではアユが主となります。
「アマゴ」は漢字で書くと「雨子」「雨魚」「甘子」「天魚」「鯇」と書かれます。名前の由来は雨が多い梅雨や初夏に良く釣れるためと言われています。
地方によってはアメゴ、アメウオ、コサメ、ヒラベ、エノハなどと呼ばれています。
「アマゴ」はサツキマスの陸封型で、生涯川の清流で過ごします。
天然アマゴの分布は神奈川県の西部以西本州の太平洋岸、四国や九州の瀬戸内海側の河川の一部に分布しています。
近年人為的な放流がなされるため、福井県や富山の日本海側河川にも生息しています。ヤマメの生息域にアマゴを放流したり、アマゴ域にヤマメが放流されたりで両者の交配がなされて中間的な魚がみられるようになってしまいました。
産卵は9月から11月ごろで、12月~翌年1月にかけて孵化します。メスはほぼ全数降海しますが、オスは河川に残留します。
降海する種をサツキマスと呼びます。残留する種がアマゴです。つまりアマゴもサツキマスも同じ種なのです。
降海してもシロザケのように大きな回遊はせず、沿岸域で群れて生活します。降海後1年で成熟し、河川と海水の水温が等しくなる4月から6月にかけて遡上を始めます。
9月から11月ごろにかけて源流まで遡上し産卵します。アマゴがいる河川ではその産卵に参加するようです。
アマゴの食味レビューを拾ってみました。
・養殖のアマゴと比べると天然物はかなり美味しい。川魚の中ではアユ以上の旨さです。
・スーパーで勝ったアマゴを塩焼きで食べたが大変おいしかった。今度は自分で釣って食べたいと思う。
・ニジマスより段違いにおいしい。
・串に刺して塩焼きが最高でした。
こんな評価がずらりと並んでいました。今すぐにも食べたいです。
2月1日は待ちにまったアマゴの解禁です。週末になると県外からも渓流釣り愛好家の方から、加茂川漁協に問い合わせが入るようです。釣り客で賑わうことでしょうね。
海の魚は美味しいということは十分承知していますが、川魚のアマゴの美味しさは格別です。今年はぜひアマゴを食してください。