沖縄の魚は旨いんだぞ


南国に生息している魚は美味しくないという言葉をよく聞きます。
身が柔らかくて、脂が乗っていないからそっけない味がする…だそうです。
沖縄のスーパーに行くと内地から空輸されてきたサバやサンマが売っていて、しかも売れているのです。
確かに沖縄県は日本一魚の消費量が少ないというデータがあります。
四方が海で沢山の魚がいる海なのに、不思議ですね。

魚の脂の乗り具合、これはある意味正解です。
水温が低い海域にいる魚は秋以降栄養を付け始めます。
寒い冬を乗り越えるためということが大きな理由ですが、春に産卵を迎える魚は栄養を沢山付けて備えます。
また深海魚などは魚体の浮力を調整するため身に脂が付いているのです。
もっとも深海は年間を通じて水温の変動が少なく、深海魚は常に身に脂が乗っている状態です。
一方、沖縄近海に生息する魚は真冬でも水温は暖かいので、魚の身には余り脂が乗っていません。
そのため身の味が大きいので、魚によってはクセのない淡白な味わいになってしまいます。

沖縄では古来より、地元で獲れた魚を美味しく食べる料理法が沢山あります。
有名な料理法は「マース煮」というものです。
マースとは沖縄の言葉で塩を意味します。
鍋に水と塩を入れて、内臓を取り出してよく洗った魚を浸します。
魚のくさみを取るためショウガやニンニクのスライス、旨みを出すため泡盛を入れます。
鰹節や昆布で出汁を取るともっと味に深みが出ます。
魚以外の具材として、ネギや豆腐、アオサなど入れるといいでしょう。
そして裏技、サラダオイルを少し垂らします。
淡白な味わいの魚がサラダオイルで魚の旨みが増します。
お好みでシークァーサーやレモンを添えて出来上がり!
マース煮はアイゴ(エーグワー)、ハタ類(ミーバイ)、ハマダイ(赤マチ)など白身魚を使うと美味しくいただけます。

さて美味しく魚を食べる料理法があることが分かりましたが、では身が美味しい魚とは?
全国的に有名な魚はスジアラです。
沖縄では「ハージン」、「アカジンミーバイ」などと呼ばれているスジアラは、漁獲量が非常に少ないので高価で取引されています。
身はふっくらとした白身魚で皮のゼラチン質に濃厚な旨みがあります。
熱を通すと程よく身が締まり、歯ごたえがとてもいいです。
身の旨さもさることながらアラにも強い旨みがあり、スジアラのアラ汁は極上のおいしさです。

スジアラはちょっと高すぎますが、お手頃で美味しいお魚はハマダイ(赤マチ)、アオダイ(シチューマチ)、イソフエフキ(クチナジ)、沖縄県の県魚タカサゴ(グルクン)があります。
次回沖縄に出掛けたときはソーキそばやステーキばかり食べないで、沖縄の魚をがっつりと食べたいと思うのです。

画像出典元:http://street1995.exblog.jp/i1/31/

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