さかなの知識 玄界灘にある「神が宿る島」と漁業 その1 早いものでこの「さかま図鑑」を執筆開始以来250話目に達しました。 日頃、読んでいただいている皆様に厚く御礼申し上げると共に、これからも様々な“魚のトピックス”について取り上げてゆきたい所存でございますので、何卒宜しくお願い申し上げます。 さて、この251話目は福岡県に関する記事を書こうとずっと思っていました。 「何で... サカマ
さかなの知識 卵の孵化 昨年、千葉県の女子高生が殻を割った食用卵を使って、雛に孵すことに成功したニュースがありましたね。 コップに入れた“生卵”を孵卵器に入れて実験をしたところ、5日目に心臓が形成、1週間後には杯盤が変化してひよこに形成されつつあります。 そして3週間目には体のほとんどが出来上がり、遂には元気なひよこが誕生したのです。 これま... サカマ
さかなの知識 魚の遊泳速度を知るには? 季節の移り変わりとともに魚は産卵や餌を求めて、北へ南へと集団で大移動するものがあります。 これが“回遊”でマグロ、カツオ、サケ、マス、サンマ、ブリ、イワシなどが季節によって移動をしています。 これらの魚が一日、または一時間にどれだけの速度で移動をするのか知ることは、魚が漁場にやってくる時期を想定して、合理的に漁を行うこ... サカマ
さかな料理 世界の魚料理 ベトナム 毎日夕方になると、私が住んでいる横浜の上空をエメラルド色の旅客機が低空で飛んでゆきます。 世界中の旅客機が何処を飛んでいるのかリアルタイムで分かるアプリケーション「Flight Rador24」で調べてみると、その旅客機の正体は羽田空港発ホーチミンシティ行きのベトナム航空機だったのです。 いつか行ってみたいベトナムに夢... サカマ
さかなの知識 メキシコ新婚旅行で起こった惨劇! 何だかのっけから物々しいタイトルになってしまいました。 昔から新婚旅行の旅先で起きた様々なトラブルから、その後の結婚生活に重大な影響をきたすということはよく見聞きしたものですが…。 新婚旅行から帰国して“成田離婚”という言葉があったぐらいですし。 さて、今回はメキシコで起こったとっても悲しいお話、そしてそれが「魚」によ... サカマ
さかな料理 ベトナムからやってきた馴染み深いお魚さん 名前はあまり知られていませんが、我々の生活に深く入り込んでいる魚というのが案外あったりします。 枯渇するおそれがある水産資源の代わりに、従来の魚に似ている味わいのものを提供する「代用魚」なんかはその一例ではないでしょうか。 代用魚で知られているものといえばマグロの代わりにアカマンボウ、マダイはティラピア、クルマエビはウ... サカマ
さかなの旬 かつおのおはなし その5 かつおのお話も5話目に突入してしまいましたが、まだまだ“かつおぶし”のお話も続きます。 何卒ご容赦のほどを…。 前回はかつおぶしの製作過程について綴りました。 釜立てしたなまり節を培乾・あん蒸を繰り返して節内の水分を飛ばし、形を整えたものが“裸本節”いわゆる薩摩節の完成というところまでですね。 さて、土佐節と呼ばれる“... サカマ
さかなの旬 かつおのおはなし その4 かつおのおはなしといいつつ、かつおぶしの話が続いていますがよろしくお付き合いの程を…。 さてかつおぶしの製造方法ですが、まずカツオの身を3枚におろして片身の肉を縦に2つに割ります。 これを「身割り」といい、背の方を“雄節”腹の方を“雌節”と呼びます。 ちなみに小さなカツオは身割りをしないので背と腹が一体になっており、こ... サカマ
さかなの旬 かつおのおはなし その3 さて前回ではかつおぶしは縄文時代から永らくはカツオの身を干しただけのもので、今の様なかつおぶしになったのは300年前の江戸時代になったことをお話しました。 江戸時代、紀州の甚太郎という人物が燻製にして魚肉中の水分を除去する燻乾法を考え、現在の荒節に近いものが作られるようになりました。 燻製で作られたかつおぶしは熊野節(... サカマ
さかなの旬 かつおのおはなし その2 前回はカツオ船のお話を綴りました。 今も昔も一本釣りが主流のカツオ船が黒潮沿いの海の漁場を目指しています。 夏空の下、沢山の物干し竿ほどの太い竿が振るわれて大きなカツオが次々と釣り上げられる光景はとても勇ましいものであります。 カツオは海の表面近くを活発に泳ぎ回る魚なので、体は水の抵抗を受けにくい紡錘形をしています。 ... サカマ