
秋
秋の記事一覧


前回までは海外漁船がどれだけ日本のサンマ漁に影響があるのか、お話をしました。 今回は日本近海の海洋変化について見てゆきましょう。 さて、サンマが減った日本沿岸付近ではサンマの代わりにサバやイワシの水揚げ量が増えており、サンマ漁の漁師たちは棒受け網の中に入っているサンマ以外の魚種の魚の増加に頭を抱えています。 水産総合研...

さて、まだまだサンマを巡るお話を続けてゆきたいと思います。 台湾をはじめ、中国、韓国、ロシアなどによる“外国漁船”の存在が、日本のサンマ漁水揚げ激減とどう関連するかということについてですが、実際のところその数値を出すのは難しいとされています。 台湾漁船が遠洋航海に特化した1,000トンクラスの大型船が主流で長期に渡り操...

前回ではサンマの漁獲量減少が回遊コースに関連していることをお話ししました。 今回はもう少し突っ込んでゆきたいと思います。 2015年、北海道沖合のサンマ回遊コースに変化が生じたことを突き止めました。 サンマの漁場は暖かい黒潮と冷たい親潮がぶつかる地点で、冷たい海水と暖かい海水が交わる境界です。 ここは植物性プランクトン...

前回はサンマの資源量が年々減って来ていることを綴りましたが、今回はより具体的に説明してゆきたいと思います。 元来、サンマは年ごとの漁獲量変動が大きいもので常に豊漁と不漁を繰り返していました。 1981年(昭和56年)は不漁の年で15万トンとちょっとの水揚げしかありませんでしたが、翌年以降徐々に年間水揚げ量が増えてゆき、...

昨年のちょうど今頃でしょうか、10話に渡ってさんまについてあれこれお話しをしました。 そのとき「今年のサンマ漁獲量は史上最低になるかもしれない」という可能性について幾度か綴りましたが、今年のサンマ漁はその昨年を下回りそうな見通しとなっています。 7月、北海道釧路市では今年のサンマ漁シーズンに先駆けて一足早く、サンマの初...

秋の旬としてこの時期の需要が大きい秋サケですが、今年は全く漁が振るいません。 昭和59年(1984年)に北海道では秋サケの大不漁記録が出ましたが、今年は32年ぶりにその記録の数字に近づきつつあります。 また今年の漁は平成以降、唯一3000万尾を下回った平成4年(2755万尾)にも届かない状況で、10億尾の魚を放流開始し...