さかなの知識 ウナギあれこれ その7 前回まで数話に渡り、台湾から香港を経由して日本に入って来る「密輸ウナギ」というキナ臭いお話を綴っていました。 今回からはガラリと話の内容を変えて、日本人とウナギとの関わり合いや歴史について綴ってゆきたいところです。 さて、7月25日は土用の丑の日でしたが、皆さんはウナギを食べましたか? 本年(2017年)の夏は8月6日... サカマ
さかなの知識 ウナギあれこれ その6 さて複数話に渡り綴ってきたシラスウナギの“密輸問題”ですが、それが横行している理由について見てゆかなければならないですね。 前々回にて、2007年に台湾が「資源保護を理由」にしてシラスウナギの輸出を規制する法律が制定されたため、これまで需要が高かった台湾からのシラスウナギが日本に入ってこなくなり、法律の抜け穴を狙って香... サカマ
さかなの知識 ウナギあれこれ その5 ちょっと前回はキナ臭いお話になりましたが、もう少し続けます。 台湾から台湾海峡内にある離島“金門島”を経由して中国本土に向けてシラスウナギを密輸するということでしたね。 この島は元々台湾が中国本土に対して軍事最前線という位置づけでしたが、2000年代の馬英九総統時代に中国本土と文化、経済交流活動を締結したことをきっかけ... サカマ
さかなの知識 ウナギあれこれ その4 さてニホンウナギが2014年6月に国際自然保護連合(ICUN)より“絶滅する可能性が高い絶滅危惧種”、つまりレッドリストに登録をされたことは記憶に新しいことでしょう。 しかし日常ではウナギ屋をはじめ、飲食店や鮮魚屋、スーパーの鮮魚コーナーなど、街の至るところにウナギが流通している様相を見かけるので、そこまでウナギが逼迫... サカマ
さかなの知識 ウナギあれこれ その3 前回はニホンウナギの稚魚である“シラスウナギ”の生活史について綴りました。 長年謎とされていたニホンウナギの産卵地が解明されたことは、ウナギの研究に於いて大きなエポックメーキングです。 そしてこれらの研究結果が将来のウナギ安定供給に繋がるのではないかと思います。 さて、日本では寒い冬の夜になると、シラスウナギ漁が全国の... サカマ
さかなの知識 ウナギあれこれ その2 さて、日本で主に食されているウナギは“ニホンウナギ”という種ということと、その生息域について前回綴りましたが、今回はその稚魚である“シラスウナギ”について綴ってゆきたいと思います。 まず、ニホンウナギは海洋で産卵が行われます。 卵から孵化した稚魚はその後、河口付近の汽水域から淡水の河川で成長をします。 孵化した仔魚はレ... サカマ
さかなの知識 ウナギあれこれ その1 今年も夏が近づいて、土用丑の日のウナギの申し込みのお知らせを街中で見る機会が多くなりました。 今年の土用の丑の日は7月25日と8月6日です。 さてウナギと言えば最近はもっぱら養殖のものが主流で、国内流通しているもののうち97%が養殖だそうです。 天然ウナギが流通しているうちの僅か3%しかないということに驚きましたが、そ... サカマ
さかなの知識 水産白書を読もう 今月2日、閣議に於いて平成28年度版の水産白書が決定されました。 水産白書とは、水産基本法に基づいて農林水産省が作成した国会への年次報告を白書として公表・刊行したもので、法律に基づいて作成される法定白書のひとつです。 年次報告には前年度の水産の動向に関する報告書と、当該年度で実行予定の施策の報告書の2つがあり、 両者を... サカマ
さかなの知識 違法マグロ漁業を防げ! 世界的に資源量が極端に減り、絶滅危惧種という扱いになっている太平洋産・クロマグロの漁業規制を無視した漁獲が、国内で相次いで発覚しました。 クロマグロ以外にも、ウナギの稚魚である“シラスウナギ”、ナマコ、アワビなどの最高級魚介類密漁の摘発が多くなっており、しかも増加傾向にあるのです。 漁獲について定めた法律や規制を無視す... サカマ
さかなの知識 拡がる不安・雑種フグ問題 気になるニュースです。 最近、いずれもトラフグ類の“ゴマフグ”と“ショウサイフグ”の交雑種が、東日本を中心とする太平洋沖で増加していることが、山口県下関市の水産研究・教育機構水産大学校の高橋洋准教授の研究で明らかになりました。 交雑で産まれた種のこれらの魚は、親にあたるゴマフグやショウサイフグと同じ場所に毒があるとは限... サカマ