さかなの知識 再びの…マダイあれこれ その1 初夏の気候になると、思い出します。 以前勤めていた種苗生産現場ではマダイの生産真っ最中だったことです。 当時は休む暇もないほど忙しく、種苗を飼育している水槽施設の外に広がる新緑と青空の美しさに遊びに行きたいと恨めしく思ったりもしましたが、今になるととてもいい思い出です。 マダイの生産は梅が咲き始める3月初旬から始まりま... サカマ
さかなの知識 マダイあれこれ その3 鯛と日本人の関係のお話について、まだまだ続きます。 歴史の話になると止まらなくなってしまうのです…今回もお付き合いくださいませ! 平安の貴族社会では鯛が特別な魚として扱われていたことを前回綴りましたが、その名残は現在も実はあるのです。 幕末まで天皇の昼御膳は毎日「鯛の塩焼き」が供されており、京都御所では大阪湾で獲れた鯛... サカマ
さかなの知識 マダイあれこれ その2 日本に於いて古くからマダイは「魚の王様」という位置づけにあり、鯛という名前を語呂合わせにした「目出度い(めでタイ)」という言葉はあるほどです。 七福神のえびす様の腕の中には赤い鯛が乗っかっており、今も昔も日本では最も縁起がいい魚です。 バブル経済の昭和時代後期、正月をはじめ慶事があるシーズンになるとマダイの需要は非常に... サカマ
さかなの知識 マダイあれこれ その1 私が寿司屋で必ず頼むネタのひとつに“マダイ”があります。 舎利の上に乗った透明感のある皮霜造りのマダイは、コリコリとした弾力のある食感にほのかな甘みとクセがなく素直な味わいでありながら深い旨みが楽しめます。 寿司や刺身の生食で味わう旨さを愉しんだら、今度は塩焼きにして熱を通った身の旨味が増した奥行きの深さ(特に皮目は最... サカマ
さかなの知識 鉄道会社が魚介類を育てます! 多くの鉄道会社は本業の鉄道業以外にも、バスやタクシーなど自動車部門や、不動産、飲食、小売、ホテルなど多角的な営業を展開しています。 基本的に鉄道を通している沿線住民の生活に関わる需要拡大を図るために様々な事業を展開していますが、意外なものでは農業や自動車学校、病院、地方空港のカウンター業務などを事業にしている鉄道会社も... サカマ
さかなの知識 魚にも手術を! どんな動物だってペットになった日から家族の一員になります。 いつか寿命を全うして天に還る日まで、愛情を注いでゆきたいものです。 さてペットを飼っていると人間同様、病気や怪我で病院に連れてゆき機会がありますが、海外ではなんと飼育している魚を病院に連れて行くこともありまして。 勿論、病院の獣医さんにしてみればどんな動物だっ... サカマ
さかなの知識 鯖街道、そしておいしいサバのお話 その2 さて、前回の続きで鯖街道のお話から参りましょう。 朝廷のある京都に向けて食材を送る若狭国は御食国(みけつくに)と呼ばれており、その御食国・若狭国から京都に向けて、主に魚介類が運ばれていました。 平城京や奈良県明日香村の都の跡で発見された木簡には、若狭から鯛の寿司など十種類以上の海産物や加工品が送られていたことが記してあ... サカマ
さかなの知識 鯖街道、そしておいしいサバのお話 その1 北陸・福井県小浜市に位置する小浜漁港。 当SAKAMAに於きましても、こちらで水揚げされた素敵な海の幸をいつもご紹介いたしております。 この小浜漁港は大変古い歴史を持つ名門の漁港で、また江戸時代は上方(大阪)から北海道間を商取引しながら運航していた北前船の寄港地でもありました。 漁港に面した若狭湾沖合は寒流と暖流が交り... サカマ
さかなの知識 イギリスとタラの戦争 その2 前回の続き、1958年に勃発したタラ戦争のお話です。 NATO(北大西洋条約機構)の調整やアイスランドの政権交代などにより1961年にイギリスがアイスランドの主張を認めて終結しました。 そのとき交わした条約の中に「再び紛争が勃発したときには、どちらかの要請により国際司法裁判所に提訴できる」という一文が組み込まれています... サカマ
さかなの知識 イギリスとタラの戦争 その1 前回はイギリスのソウルフードである“フィッシュアンドチップス”について綴りました。 具材に使われる魚は特にタラ類の身が美味しいこともお話しましたが、タラは日本同じく水産資源に於いて大切な魚なのです。 そしてイギリスは過去にアイスランドとタラを巡って戦争していたのです。 しかも20年近く。 そんな“タラ戦争”ですが、いっ... サカマ