魚に関することいろいろ

魚の体温と水温 その4

さて前回では“魚は自分の生活に適した水温の水域に移ることで体温を調整する”ことを綴りました。
以前、魚が自分自身で水温を任意に変えられる手段を与えたら、自分で水温を変えて体温の調整をするのかという実験がされています。

金魚を25℃の水温で飼育してこの水温に慣らしたのち、今度は別の水槽に移しますがこの水槽は水を熱することができます。
そして水槽を徐々に温めて水温が30~35℃になったときに実験を開始します。
水槽の上にタンクを設けて金魚を飼育している水槽内へパイプを通しますが、このパイプには冷たい水が通っています。
水中には押しボタンがあり、ボタンを押すとパイプから1秒間冷たい水が流れ、水温を一時的に僅かに下げます。
水中の押しボタンは金魚が口にくわえて押せるようになっていますが、初めのうちは金魚が押しボタンに近づくと人の手で冷水を出すようにします。
そのうち金魚自身もボタンを押したとき冷水が流れてくることを覚えて、実験開始から2時間後にはボタンを押すことを学習完了しました。

そして実験は次のステップに進みます。
水槽の水を金魚の致死温度である41℃までゆっくり上げてゆき、水温が38℃になったときに押しボタンが作動するように設定します。
水温の変化を2時間にわたって記録した結果、金魚はたて続けにボタンを押したので、水温を35℃まで降下させさました
その後も水温は33.5~36.5℃の範囲で金魚はボタンを押し続け、この水温の範囲を保っていました。
今度は水槽の温度上昇は前回と同様で41℃までゆっくり上げるように設定しましたが、パイプから冷水が出る温度はもっと低くして25℃に設定しています。
しかし金魚は33℃になるまでは全くボタンを押さず、35℃に達してからしきりにボタンを押す行動をしていました。
30℃代の水温に慣れた金魚は、比較的高い30℃代中盤に差し掛かるまでは水温を下げる必要がなかったのです。
ちなみに20℃代の水温に慣れさせた金魚は、このときの実験の金魚よりも低い水温を選択しており、おおよそ28℃くらいの水温を保っていました。

金魚は慣れた水温で生活するため水温が調整できることを学んだとき、自分で最適な水温帯を保つために能動的に行動することが分かりました。
画像出典元:http://tropica.jp/2017/08/30/post-5628/

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