平塚漁協が取り組んだ第6次産業の布石 その2

前回は第6次産業についてのお話で終わってしまいました。
今回は第6次産業を積極的に取り組んでいる平塚漁協について綴ってゆきたいと思います。

首都圏から60キロ南に位置する、神奈川県平塚市。
江戸時代は東海道53次の7番目宿場町として制定されていたので、古くから商業、農業が発展しています。
神奈川県のちょうど真ん中にある平塚市は近隣の藤沢、茅ヶ崎と共に“湘南”地域を形成しています。
神奈川県内では横浜、川崎、横須賀に次いで4番目に市に制定されており、戦後早い時期から商工業都市として発展してきました。
そして、目前には黒潮と深海が造り上げた豊かな海洋資源に恵まれている相模湾があり、豊富な魚介類を獲る漁業は市内の基幹産業の一つとして古くから根付いています。

平塚市内の最大漁港は相模川河口にある“平塚漁港”で、平塚市漁協組合が管理・運営をしています。
目前に拡がる相模湾はアジやサバ、キンメ、カマス、シイラ、ブリ、カツオ、そのほか沢山の種類の魚が獲れる“母なる海”で、アジ、サバ、イワシなど浮魚の定置網や、シラス曳き網、ヒラメ、イセエビ刺し網漁が盛んで、神奈川県では三浦市の三崎港に次ぐ大規模漁業を展開しています。
平塚漁港の歴史もとても古く、江戸時代には漁師の組織が出来上がり、効率がいい漁が行われていました。
そして相模湾で獲れた魚が江戸へ運ぶ、物流のネットワークも形成されていたのです。

由緒ある平塚漁港ですが、隣の茅ヶ崎、藤沢に強く“湘南”のイメージがあり、そして江ノ島シラスなどご当地海産物が広く認知されているため、どうしても知名度が低いのが悩みのタネでした。
市内に在住していても、“平塚漁港”について知らない人がいるくらいですから。

そんな状況を打破して、平塚漁港の知名度を上げて地元経済の更なる活性化を目指して平塚漁協では2009年に動き始めます。
近隣の農産物直販施設や飲食店などと連携した直販ルートの開拓、水揚げした魚を加工して販売することを手掛けることにしたのです。
動き始めた当初は地元住民への地魚PRなどが主な活動でしたが、PR活動が市民の間に浸透してゆくうちに、より多くの人々に“平塚の魚の魅力”を体験させること、そして自分たちが水揚げした魚の価格決定権を自身で持ちたいという機運が漁業者の間で高まりました。
画像出典元:https://ameblo.jp/kamitukidon1091/entry-12225082553.html

シラスが気になったら、サカマショップ!

 

平塚漁協が取り組んだ第6次産業の布石 その1

平塚漁協が取り組んだ第6次産業の布石 その3

新鮮な鮮魚が手軽に買える、サカマアプリ

blank

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事