クエはマハタに似た魚類で大きな魚体が特徴で、1メートル以上の大きさを誇ります。
日本付近に生息するクエは重荷西日本から南方の太平洋から東シナ海、南シナ海の沿岸や、大陸棚の深さ50メートルの岩礁やサンゴ礁に生息します。
また生息数は少ないものの青森県以南の日本海にも存在します。夏に産卵期があり雌性先熟の性転換を行う魚で、雄の1メートルクラスの成魚になるまで10年も掛かるという、成長が極めて遅い魚です。
そのため天然のクエはとても漁獲量が少なく、所謂“超高級魚”という扱いのため、キロ1万円以上と大変高い浜値で取引されています。
近畿大学では和歌山県にクエの養殖試験場を設置して養殖研究をしており、量産化の可能性を探っています。
そして静岡県温水利用研究所センターでは浜岡原子力発電所の温排水を利用してクエの完全養殖を成功させており、御前崎の地元特産品として全国的に展開しています。
見事なほど美しい透明感のある身は、淡白でありながら上品な深い旨み、脂のほのかな甘さが口いっぱいに広がり「クエを食ったら他の魚は食えん」と言われるほどです。
相撲界ではちゃんこ鍋に欠かせない一品です。
画像出典元:http://kimamanihiguhei.blog.fc2.com/blog-entry-364.html
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