さかな料理 ベトナムからやってきた馴染み深いお魚さん 名前はあまり知られていませんが、我々の生活に深く入り込んでいる魚というのが案外あったりします。 枯渇するおそれがある水産資源の代わりに、従来の魚に似ている味わいのものを提供する「代用魚」なんかはその一例ではないでしょうか。 代用魚で知られているものといえばマグロの代わりにアカマンボウ、マダイはティラピア、クルマエビはウ... サカマ
さかなの旬 かつおのおはなし その5 かつおのお話も5話目に突入してしまいましたが、まだまだ“かつおぶし”のお話も続きます。 何卒ご容赦のほどを…。 前回はかつおぶしの製作過程について綴りました。 釜立てしたなまり節を培乾・あん蒸を繰り返して節内の水分を飛ばし、形を整えたものが“裸本節”いわゆる薩摩節の完成というところまでですね。 さて、土佐節と呼ばれる“... サカマ
さかなの旬 かつおのおはなし その4 かつおのおはなしといいつつ、かつおぶしの話が続いていますがよろしくお付き合いの程を…。 さてかつおぶしの製造方法ですが、まずカツオの身を3枚におろして片身の肉を縦に2つに割ります。 これを「身割り」といい、背の方を“雄節”腹の方を“雌節”と呼びます。 ちなみに小さなカツオは身割りをしないので背と腹が一体になっており、こ... サカマ
さかなの旬 かつおのおはなし その3 さて前回ではかつおぶしは縄文時代から永らくはカツオの身を干しただけのもので、今の様なかつおぶしになったのは300年前の江戸時代になったことをお話しました。 江戸時代、紀州の甚太郎という人物が燻製にして魚肉中の水分を除去する燻乾法を考え、現在の荒節に近いものが作られるようになりました。 燻製で作られたかつおぶしは熊野節(... サカマ
さかなの旬 かつおのおはなし その2 前回はカツオ船のお話を綴りました。 今も昔も一本釣りが主流のカツオ船が黒潮沿いの海の漁場を目指しています。 夏空の下、沢山の物干し竿ほどの太い竿が振るわれて大きなカツオが次々と釣り上げられる光景はとても勇ましいものであります。 カツオは海の表面近くを活発に泳ぎ回る魚なので、体は水の抵抗を受けにくい紡錘形をしています。 ... サカマ
さかなの旬 かつおのおはなし その1 新緑の季節になると黒潮に乗ったカツオの群れが日本近海に現わします。 本来カツオは暖流が流れる南方の海に棲息する魚ですが、春になると餌を求めて北上して鹿児島・土佐・伊豆の太平洋沿岸を通ります。 4月に水揚げされるカツオは「初鰹」と呼ばれる上物で、今も昔も初夏の風物詩ですね。 日本沿岸を訪れるカツオの群れは更に北上を続けて... サカマ
さかなの知識 魚の大きさと味の変化 魚にはそれぞれ種類によって食べ頃の旬が違うことは皆さんご存知でしょうが、これは魚の大きさによって異なるということは知っていますか? この“旬”というのは、実は成魚の身の旨さについてなのです。 魚が成魚になると、次世代の子孫の繁栄のために繁殖という重要な活動を行います。 これは魚に限らず全ての生き物の定めですね。 繁殖に... サカマ
さかなの知識 再びの…マダイあれこれ その2 前回はマダイの採卵についてお話をしました。 さて、今回はふ化したあとの仔魚の飼育についてです。 産まれた受精卵は直ちに細胞、器官が成形されてゆき、およそ20℃弱の水温で卵を安置したときに48時間でふ化をします。概ね80%のふ化率です。 (写真01) ふ化したての仔魚は2ミリ程度、単体で泳ぐことはできず、水に流されるよう... サカマ
さかなの知識 再びの…マダイあれこれ その1 初夏の気候になると、思い出します。 以前勤めていた種苗生産現場ではマダイの生産真っ最中だったことです。 当時は休む暇もないほど忙しく、種苗を飼育している水槽施設の外に広がる新緑と青空の美しさに遊びに行きたいと恨めしく思ったりもしましたが、今になるととてもいい思い出です。 マダイの生産は梅が咲き始める3月初旬から始まりま... サカマ
さかなの旬 ハモの変な習性 夏になると美味しいのがハモですね。 骨切りしたハモを湯通しして、冷たい水で掬った「ちり」や甘い照り焼き…、ハモ料理はどれも日本酒が進んでしまいます。 ああ、今年の夏も大阪に出掛けて馴染みの居酒屋で味わいたいものです。 ハモは紀伊水道、瀬戸内海、九州付近に大変多い魚で、底網や曳網、または延縄で漁獲されています。 大阪・京... サカマ