さかなの旬 かつおのおはなし その4 かつおのおはなしといいつつ、かつおぶしの話が続いていますがよろしくお付き合いの程を…。 さてかつおぶしの製造方法ですが、まずカツオの身を3枚におろして片身の肉を縦に2つに割ります。 これを「身割り」といい、背の方を“雄節”腹の方を“雌節”と呼びます。 ちなみに小さなカツオは身割りをしないので背と腹が一体になっており、こ... サカマ
さかなの旬 かつおのおはなし その3 さて前回ではかつおぶしは縄文時代から永らくはカツオの身を干しただけのもので、今の様なかつおぶしになったのは300年前の江戸時代になったことをお話しました。 江戸時代、紀州の甚太郎という人物が燻製にして魚肉中の水分を除去する燻乾法を考え、現在の荒節に近いものが作られるようになりました。 燻製で作られたかつおぶしは熊野節(... サカマ
さかなの旬 かつおのおはなし その2 前回はカツオ船のお話を綴りました。 今も昔も一本釣りが主流のカツオ船が黒潮沿いの海の漁場を目指しています。 夏空の下、沢山の物干し竿ほどの太い竿が振るわれて大きなカツオが次々と釣り上げられる光景はとても勇ましいものであります。 カツオは海の表面近くを活発に泳ぎ回る魚なので、体は水の抵抗を受けにくい紡錘形をしています。 ... サカマ
さかなの旬 かつおのおはなし その1 新緑の季節になると黒潮に乗ったカツオの群れが日本近海に現わします。 本来カツオは暖流が流れる南方の海に棲息する魚ですが、春になると餌を求めて北上して鹿児島・土佐・伊豆の太平洋沿岸を通ります。 4月に水揚げされるカツオは「初鰹」と呼ばれる上物で、今も昔も初夏の風物詩ですね。 日本沿岸を訪れるカツオの群れは更に北上を続けて... サカマ
さかなの旬 ハモの変な習性 夏になると美味しいのがハモですね。 骨切りしたハモを湯通しして、冷たい水で掬った「ちり」や甘い照り焼き…、ハモ料理はどれも日本酒が進んでしまいます。 ああ、今年の夏も大阪に出掛けて馴染みの居酒屋で味わいたいものです。 ハモは紀伊水道、瀬戸内海、九州付近に大変多い魚で、底網や曳網、または延縄で漁獲されています。 大阪・京... サカマ
さかなの旬 魚の顔つき 魚を長く扱っている人は、その魚を一目見ただけで何処が産地か分かるそうで、例えば市場に並んでいるマダイを見てこれは明石産なのか、それとも広島なのかすぐに分かるとのことです。 そしてそんなプロの人々は鮮魚店で並んでいる魚を見て、自分が売った魚か他人が売った魚なのかということまで分かるのです。 昔、ある魚市場会社で魚に関する... サカマ
さかなの旬 琵琶湖からアユが消えた!? 琵琶湖では1月になるとアユ稚魚のヒウオ漁が始まりますが、今年のアユの魚影は今までない程薄いとのことで、全く獲れない状態が続いています。 一日中漁をしても1キロちょっとの水揚げしかなく、油代など経費が重く圧し掛かっています。 琵琶湖で数十年の経験があるベテラン漁師たちは、この経験したことがない大不漁に対して、これからの見... サカマ
さかなの旬 イサキが美味しい季節になりました 桜の花弁が散った木々は新緑が眩しく、季節は春から夏に動いていることを感じます。 そんな初夏の時期になると美味しい“旬の季節”を迎える魚のひとつにイサキがあります。 宝永7年に刊行された「大和本草」では、早く腐りやすくて下品なりという随分な事を書かれていましたが、これはきっとなかなか海のそばに生活している者以外では新鮮な... サカマ
さかなの旬 コイのおはなし 002 鯉はもともと中央アジアを原産地とする魚で、中国では3000年以上も前から鯉を食べていたのです。 水温など生活の環境適応が高い動物なので飼育がしやすく、今では世界的に生息域が広がっています。 日本に鯉が伝わった歴史はとても古く、平安朝時代には池に放して鑑賞していたという記録があります。 鯉は人為的に変種をつくることができ... サカマ
さかなの旬 コイのおはなし―こいのぼりと端午の節句― 最近、心地よい春風に吹かれて高い青空を見上げるのはとても気分がいいですね。 大型連休のゴールデンウィークに差し掛かかっていますが、皆様はどこかにお出掛けされていますでしょうか? 本日5月5日は子供の日、端午の節句ですね。 私が子供の頃は、街のあちこちでこいのぼりが風にそよいでいる光景をよく見たものですが、最近はどうなの... サカマ