さてボラといえば、旨いものに“カラスミ”がありますね。 名前の由来は中国伝来の墨の「唐墨」に形が似ているためだそうです。 日本では長崎産のカラスミが古くから有名で、長崎野母のカラスミ、越前の雲丹、三河のこのわたが「天下の三珍」と称されていたものです。 長崎には普通のボラより大きい60センチサイズの“カラスミボラ”がいる...
さかなの旬
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まだまだボラのお話、続きます。 ボラは刺し網、定置網など、様々な漁法でほぼ通年漁獲されています。 面白い漁獲方法で石川県七尾湾沿岸の「ボラ待ちやぐら」というものがあります。 やぐらの上で終日ボラの集団がやって来るのを見張り、やって来たらやぐらの下の網を手繰る原始的な漁法です。 ボラを食べることは江戸時代からの歴史があり...
さてさて前回に引き続き、ボラのおはなしを。 ボラの食性は雑食性で、水底に積もったデトリタス(生物由来の物質破片や生物遺体、微生物遺体、または排泄物などを起源とする有機物粒子のこと)や岩や石の表面に付着している藻類を主に食べています。 唇が小さく、歯も小さいのですが、上あごがバクのように収縮します。 水底で食事をするとき...
秋が深まるにつれて、水揚げされる魚のひとつに“ボラ”があります。 関東では主に千葉で水揚げされたものが流通しており、とても安い単価で取引されています。 昭和時代中ごろまでは、東京湾内の内房や浦安沖で良く獲れて、また養殖もされていました。 海苔の養殖で使われている「ひび」の合間でボラ釣りが行われていたもので、碇型の針の上...
今年も北海道方面に台風が接近したため、水産業では大きな被害が出ています。 台風の強風、大浪により秋サケ定置網が破れ、しかも付近には沢山の流木があって漁の邪魔になっています。 そして海水温が上昇したことにより、秋サケ定置網漁では非常に厄介な問題が起きているのです。 北海道の胆振地方沿岸では9月に入り秋サケの定置網漁が本格...
前回までは海外漁船がどれだけ日本のサンマ漁に影響があるのか、お話をしました。 今回は日本近海の海洋変化について見てゆきましょう。 さて、サンマが減った日本沿岸付近ではサンマの代わりにサバやイワシの水揚げ量が増えており、サンマ漁の漁師たちは棒受け網の中に入っているサンマ以外の魚種の魚の増加に頭を抱えています。 水産総合研...
さて、まだまだサンマを巡るお話を続けてゆきたいと思います。 台湾をはじめ、中国、韓国、ロシアなどによる“外国漁船”の存在が、日本のサンマ漁水揚げ激減とどう関連するかということについてですが、実際のところその数値を出すのは難しいとされています。 台湾漁船が遠洋航海に特化した1,000トンクラスの大型船が主流で長期に渡り操...