「海洋管理協議会」ってご存知ですか? 正式には“Marine Stewardship Council 通称:MSC”という名称で、ロンドンに本部があります。 1990年代にカナダ近郊のグランドバンクで獲れていたスケソウダラが乱獲により資源量が急減してしまったことをきっかけに、1997年に世界自然保護基金(WWF)とスケ...
さかなの知識
さかなの知識の記事一覧
さて前回ではマグロやカジキ、サメなどは“奇網”と呼ばれる特殊な血管構造で、体温を高く保ち、そして高い運動能力を維持することを綴りました。 そのなかでもクロマグロは長距離を短時間で泳ぐ非常に高い運動能力を持っており、常に体温を28℃に保つようにしています。 筋肉の温度を水温と同時に知らせる発信装置をクロマグロの体に取り付...
さて前回は金魚が自分自身で最適な水温を調整する行動をすることを綴りました。 魚類は生活するうえで最適な水温の範囲内の水域を選び、かつ体温は水温とほぼ同じです。 しかしこれには当てはまらない魚種の魚たちもいるのです。 「第3話」で触れましたが、マグロやカジキ、サメなど一部の魚の体温は水温よりも数℃から10℃も高いのです。...
さて前回では“魚は自分の生活に適した水温の水域に移ることで体温を調整する”ことを綴りました。 以前、魚が自分自身で水温を任意に変えられる手段を与えたら、自分で水温を変えて体温の調整をするのかという実験がされています。 金魚を25℃の水温で飼育してこの水温に慣らしたのち、今度は別の水槽に移しますがこの水槽は水を熱すること...
前回では各々魚には適した水温帯があり、そのなかで絶えず体温が水温と連動していることをおはなししました。 そんな魚の一方で、マグロやカジキなど運動性が非常に優れた魚は魚類では特殊な“奇網”と呼ばれる血管構造を有しています。 まず奇網を用いてエラに気体を送り込み、浮力の調整を行います。 そしてエラの“ガス腺”から静脈血中に...
さて魚類は周囲の水温によって体温が左右される“変温動物”ということは広く知られていますが、そのメカニズムについ掘り下げてゆきたいと思います。 昔、こんな実験がされました。 金魚の体を綿布やアルミ箔で包んで、できるだけ体温の変化を小さくさせます。 そして口からエラまで管を通して、周囲の水温と異なる温度の水を流せるようにし...
今年も早いもので、あと一月ちょっとで一年が終わりますね。 11月も中旬になると、冬の足音があちこちから聞こえてきます。 木枯らしが吹く寒い夜、小さな赤ちょうちんが灯っている店に掛け込んで、おでんをつまみに熱燗をキューッ…ああ、いいですなぁ。 個人的におでんは大根と玉子と昆布は外せません…ド定番ですが(笑) そんな寒い時...
さて前回から引き続き、数の子のおはなしでございます。 一般的に数の子は干し数の子、塩漬け数の子、味付け数の子などに加工しています。 その中でも干し数の子は水に戻したとき塩味が強くないため、味付けが簡単です。 干し数の子を作るにはメスの腹から取り出した卵を水で洗い、海水に2、3日ほど漬けます。 塩水に漬けてゆくうちに卵は...
「ニシンと数の子」と銘打っておきながら長々と身欠きニシンやらシュールストレミングとかのお話が長く続いてしまいました。 さて、今回はやっとお待ちかね(?)数の子のお話です。 ニシンの卵が“数の子”と呼ばれているのは皆さん十分にご存知のことと思いますが、では何故ニシンの卵を数の子と呼ぶのでしょうか。 これには色んな説がある...
前回はシュールストレミングで盛り上がった(!?) 話だけで一話が終ってしまいました。 本当にあの強烈な臭い…20年も前の話ですが未だ鮮明に覚えています。 何でも最近、シュールストレミングを通販で買い物すると「人込みで開封したとき兵器と誤解される恐れあり」という警告文が同封されているそうですよ。 航空機に持ち込むと気圧の...