大漁旗あれこれ


先日、「おさかな横断ウルトラクイズ」の記事を綴りましたが、この週末は過去にビデオ録画してDVDに焼き直した番組を見続けていました。
1989年の第13回、クイズの世界で大変有名な立命館大学出身の長戸氏と永田氏のニューヨーク決勝戦、ボルティモアの準決勝戦は今見ても手に汗を握る熱い展開でした。
この時代のテレビは夢があって良かったなぁとつくづく思います。

さて、問題です。
漁船にはためく大漁旗、これは元々通信の役割を果たす信号旗だった。○か×か。
答えは○です。
まだ無線や電話が発達していない時代、港で待つ人たちに帰港を知らせる信号旗の役割があったのです。
大漁のとき、港に魚を揚げるため沢山の人手を必要とします。
そのため、すぐに人手が集まるように大漁旗を掲げて漁船は港に入港します。
ただし、この大漁旗を掲げる基準は何匹以上釣れたときという決まりはなく、漁師が自由に決めるというものでした。
他にも漁船が魚で満載になって積みきれないとき、他の船に転載をお願いする意味合いもあります。
通信技術の発展により、信号旗としての役割は失っています。

現在の大漁旗は、おめでたい縁起を担ぐ目的が大きくなっています。
日々の操業時では大漁旗を殆ど見ませんが、漁船を新造したときや、正月の乗り始めなどめでたい日に大漁旗が掲げられています。
信号旗の役目を持っていた頃は派手な色遣いでもデザインはシンプルでしたが、現在の大漁旗は派手な色彩以外に、大胆な絵柄がとても賑やかに演出しています。
特に宝船・七福神・恵比須様・鶴亀・鯛(目出度い)・旭日・日の出・富士・鷹・熨斗など縁起物が描かれているものが多いですね。

大漁旗は漁船を新調したとき、船主にゆかりのある人がお祝い品として船主に贈ります。
また、漁師が結婚、子供が生まれたなど吉事があったときに贈られることも多いです。
したがって、好漁、不漁に関係なく漁師の家に吉事があるときに大漁旗を掲げています。
そして船団を運営している会社などでは祝日(特に子供の日)や所属港の祝い事や祭りのとき、色とりどりの沢山の大漁旗を掲げて船団がパレードするダイナミックな光景が見られます。

漁船以外にも、海産物販売店や鮮魚店、海鮮居酒屋など魚に関わるお店では、大漁旗を掲げているところが多いですね。
博多どんたくでは玄界灘の漁師さんたちが、大漁旗をなびかせてパレードをしています。
慶事を心から祝う日本の文化や風習に、大漁旗はしっかりと根付いているのです。

 

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