SAKAMA図鑑ご覧の皆さまこんにちは。
日に日に寒くなり、すっかり街路樹の葉っぱは黄色く染まりましたね。
2015年も残すところ、あと一か月。
これからやって来る忙しい師走を乗り越えて、明るい正月を迎えたいですね。
さて、寒くなると恋しいのがラーメン。
寒い夜、ラーメンの湯気に眼鏡を曇らせながら啜り、凍えていた体が温かくほぐれてゆくのがたまらない悦びです。
豚骨背脂や横浜家系の豚骨醤油にニンニクをドバっとぶちまけるのが好きなのですが、最近は食べた翌日は胃がもたれてしまうようになってしまいました。
ちょっと前までは大盛りで餃子とライスを付けて食べていたのになぁ…。
某有名店で豚ダブル、ヤサイ、ニンニクマシマシを平らげていた頃が懐かしいのです。
最近は煮干し出汁など魚介系ラーメンの店も増えてきましたね。
カタクチイワシのほろ苦い旨みが出汁で効いており、しかもくどくない。
またご当地ラーメンでオホーツクホタテラーメンや、鰹節の室蘭ラーメン、富山の寒ハギラーメンなどそそるものがありますね。
そして鹿児島ではマグロラーメンというものがあります。
串木野市(現・いちき串木野市)が火付け役になったラーメンで、全国的に有名になりました。
高校野球で甲子園の常連の神村学園があり、高校野球ファンは知っている方が多い串木野は、日本での遠洋マグロ漁船の主要基地の串木野港があります。
しかし、昨今の世界的マグロ漁規制・縮小で港に出入りする遠洋マグロ船の数も減り、街の人口減と寂しい状態になってしまいました。
そこで、町おこしの一環で2001年に串木野市が企画したのがマグロラーメンです。
街の活性化と水揚げがあるマグロを使って、市の観光㏚活動を始めようというという声から生まれました。
飲食業組合の有志がマグロラーメン共栄会を立ち上げ、観光協会とともに旨いラーメンの開発を進めました。
マグロの頭とショウガ、ニンニク、長ネギを煮込んで出汁を取り、カツオ、昆布などから取った白味噌をブレンドして、醤油ダレと併せたものです。
一年かけて試行錯誤して、ようやく辿り付く味に出逢えたのでした。
2002年に市内のラーメン店でマグロラーメンの提供を始めます。
濃厚なマグロの旨みが細麺に絡まる旨さが評判となり、マスコミに取り上げられ有名になり休日には行列ができるほどまでになりました。
串木野市や鹿児島県では県の特産品マグロを使用したラーメンと、県外に対して大々的に観光アピールを行い全国的に有名になりました。
マグロを贅沢に使った出汁のスープと、味に絡む細麺、具材にマグロのヅケが乗っているラーメンは、これまでのラーメンにはない濃厚でありながらさっぱりとした旨さが楽しめます。
また、途中にワサビを入れるとスープの風味がピリリと研ぎ澄まされ、また違った味が楽しめます。
是非、鹿児島にお出掛けされた方は、いちき串木野のマグロラーメン店を巡ってみては如何でしょうか。
現在マグロラーメンを楽しめるお店は市内に7店あります。