笠子(カサゴ)


カサゴは、磯魚の代表格で、日本全国に分布しています。
南北に長い日本列島では各地で旬が異なり、季語は春です。
春先や晩秋は美味であるが、別に夏は不味いともいえないので、ことさら気にする程もありません。
昔は大衆魚でしたが、今では高級魚扱いです。
また、『魚名考』によれば、あばたの様なデキモノの跡の模様があるところから、「瘡魚(かさご)」と呼ばれたとある。瘡(かさ)とは俗にいう「おでき」のこと。

頭が大きく、張り出した背鰭や胸鰭を笠に見立てて「笠子」と名付けられたそうです。
カサゴは、夜行性で日頃は縄張りを作る習性があります。
摂餌は夕方から始まり、2~3時間の間に積極的に行います。
魚類や甲殻類、貝、ヒトデなど多種類なものを捕食し、自分の体の2/3程度のゴンズイを飲み込んだ例もあるようです。
カサゴとメバルはよく似ていますが、メバルの目は頭の左右、つまり側面にあるが、かさごの目は額、つまり背の方にあり、やや飛び出しています。
人相の悪さナンバー1はオニカサゴで、別名「地獄の門番」とも言われています。
優雅に装うのがミノカサゴで、美しいドレスにも見えるヒレの先端には鋭い毒棘があります。

カサゴは、見た目は厳ついですが、白身の淡白な味は磯魚ながら、とても美味しい魚です。
大きい物は刺身にし、頭や骨は塩ゆでにして吸い物に良く使われます。
煮付には小ぶりのものがよく、ウロコが硬く多いので丁寧に除き、また、皮が丈夫なので包丁目を2~3本入れます。
丸煮には、胃や肝臓、腸なども丁寧に水洗いをして、いっしょに煮ると美味しいです。

もう春では、無いですが、
行く春や 舞ふかに泳ぎ 蓑笠子魚     安藤 三保子

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