今月2日、鳥取県より試験生産中の「お嬢サバ」というブランドマサバが東京に向けて初出荷されました。
このインパクトがある名前、悪い虫が身に付かない様にという願いが込められているのですが、一体どういうことなのでしょう。
また「お嬢サバ」が誕生した背景や、今後の本格的生産に向けた取り組みについて綴ってゆきたいとおもいます。
時を遡ること4年前、平成24年に鳥取県岩美町にある鳥取県栽培漁業センターで地下海水を使用したマサバの種苗生産を開始しました。
地下海水は地下に浸透する際に濾過されるため海水が浄化され、マサバに寄生虫が付きにくくなる利点があります。
孵化して稚魚から出荷サイズの30センチに至るまで完全養殖で育てるため、マサバの最大的弱点の寄生虫の心配がないため身は勿論のこと、普通であれば生食で絶対に食べることができない肝や白子を刺身など生で食べることができます。
そして成長するに従って身に乗ってくる脂が、若魚の段階ですでに程よく脂が乗っているのです。
しかも綺麗な地下海水を使用しているので、身に臭みが全く感じられません。
それに因んで「お嬢サバ」という名前が付けられました。
この地下水で生産するサバに興味を持った大企業が現れました。
西日本一帯の鉄道・新幹線網を誇る「JR西日本旅客鉄道株式会社」なのです。
鳥取県は事業提供を申し出たJR西日本と共同生産試験を進め、平成27年には大阪の飲食店にて市場調査を行いました。
実際にこのサバを食べた消費者の評判がとても良かったことを受け、今後更なる生産規模の拡大を図り、出荷サイズを50センチにすることを決断しました。
そして今年2月、JR西日本は鳥取県における高付加価値マサバ「お嬢サバ」が地域活性化に繋がり、新たな地域産品の発掘の可能性を探るため、ニーズを探るべく2回目の共同市場調査を行うことになりました。
市場調査を申し出たのは大阪府豊中市に本社を置く、サバ専門店の「鯖や」です。
鯖やは近畿地方を中心にサバ専門料理店「SABAR(サバー)」を経営していますが、今回大阪南森町、京都烏丸、そして東京新橋・大門の店が試験販売の対象先となりました。
普段なら食べることができないサバ姿造りの刺身や、白子や肝、そしてカルパッチョや黒胡椒オーブン焼きなど多彩な「お嬢サバ」料理が堪能できます。
入荷したサバは300尾のため、事前予約制で週末の土・日曜日しか提供されませんが、機会があれば是非食べに行きたいですね。
画像出典元:http://matsusyo.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-1828.html
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