さかなの知識 ミクロなおはなし…ナンノクロロプシス その2 前回は魚類の種苗生産現場に於いて“ナンノクロロプシス”という植物プランクトンが仔稚魚飼育で必要なことをお話しました。 今回はその続きです。 ナンノクロロプシスという植物プランクトンは、水産生物の食物連鎖ピラミッドでは最下位にあるため魚類の飼育にあたっては相当な量が必要になることを前回で綴っています。 ナンノクロロプシス... サカマ
さかなの知識 ミクロなおはなし…ナンノクロロプシス その1 全国100万人おさかなファンのみなさま、こんにちは。 今日は舌を噛んでしまいそうな長ったらしい名前の生物についてお話をしようと思います。 当サイトにて仔稚魚の餌となる“シオミズツボワムシ”や“アルテミア(シーモンキー)”など小さな微生物についてミクロなお話を綴りましたが、今回は更に小さな生物のお話でございます。 ナンノ... サカマ
さかなの知識 マイワシ生息数を読む その6 さてマイワシサスペンス劇場、佳境に入って参りましたよ。 盛り上がっているのは、作者の私だけという噂が聞こえてきますが、気のせいですよね!? マイワシの1988年の史上最高水揚げ量が一転して、翌年以降はさっぱり捕れなくなってしまったことの原因について、当時の水産関係者が様々な仮説を立てて検証していることについて綴りました... サカマ
さかなの知識 マイワシ生息数を読む その5 前回からの続き、1989年からのマイワシ大不漁について綴ってゆきます。 史上最大の451万トンという水揚げ量を記録した1988年ですが、このとき既にマイワシの生息数が減少している兆候が見られていたのです。 最初にこれを発見したのは房総半島沖で漁をする旋網船団の漁師たちでした。 例年秋の終わりになると、親潮に乗って南下し... サカマ
さかなの知識 マイワシ生息数を読む その4 黒潮で生まれ育った仔魚が変態して稚魚になり、冷たい親潮を北上するお話を前回綴りました。 夏を三陸沖合より遥か北の親潮海域で、餌を食べて成長した未成魚は秋の訪れとともに再び来た道を戻り、暖かい黒潮の影響下にある房総半島沖合で越冬をするため、房総半島外海で纏まった数のマイワシ若魚が水揚げされます。 再び春が訪れた頃、1歳に... サカマ
さかなの知識 種苗生産と魚の性格 九州の某県では1970年代半ばより、栽培漁業機関で人工生産したマダイ種苗を県内全域の海で放流しています。 放流事業を開始して暫くは、県内のマダイの全水揚げ量に対する放流魚の割合が5割以上という数字で、放流効果があったことが裏付けられました。 しかし2000年中盤以降放流魚の割合は徐々に減ってゆき、最近では放流魚が1割に... サカマ
さかなの旬 今日の魚 クロメヌケ 冬になると、連日北海道の港よりクロメヌケの水揚げの便りが届きます。 真っ黒なこの魚は、カサゴ目フサカサゴ科に属しているメバルの仲間で、北海道では“アオゾイ”と呼ばれています。 日本沿岸では岩手県より北の太平洋、オホーツク海、日本海北部方面の冷たい海の200メートル程度の水深域に生息しています。 特にオホーツク海周辺での... サカマ
さかなの旬 今日の魚 メジナ 全長60㎝程度で、青緑色を帯びた灰色の魚です。 食用魚としては若干地味な存在ですが、浅瀬やタイドプールなどに生息しているため、磯釣りファンには人気がある魚のひとつです。 北海道南部から台湾にかけて幅広い海域に生息していますが、沖縄本島など琉球列島では滅多に水揚げがありません。 メジナの旬は秋から冬にかけて、この時期にな... サカマ
さかなの旬 今日の魚 キジハタ 北陸では「ナメラ」の名前で呼ばれているキジハタです。 魚体に雉のような朱色の斑点が無数についていることが名前の由来です。 関西では「あこう」と呼ばれており、特に夏に重宝されて「冬のふぐ、夏のあこう」と言われるほどです。 津軽海峡から九州南岸の太平洋と広い範囲に生息しておりますが、水揚量はとても少なく、市中の鮮魚店やスー... サカマ
さかなの旬 マイワシ生息数を読む その3 ふ化した仔魚の生存率が少しでも高くするため、餌となる動物プランクトンが潤沢にある温暖な海域で産卵をすることはマイワシのDNAに刻み込まれており、日本沿岸では黒潮域が主たるマイワシの産卵場となります。 黒潮域は西から東に向けて毎時3~5キロメートルの潮の流れがあり、まだ十分に泳ぐことが出来ない仔魚は黒潮に流されながら一日... サカマ