植物以外では初の遺伝子組み換えサーモン、アメリカで販売へ
遺伝子操作された大豆やトウモロコシなどが日本でも栽培され、大変話題(問題)になりましたね。英語ではgenetically modified organism とよばれ、GM作物、GMOとも呼ばれています。
2005年には北米、南米、中国、豪州、などがGMOを生産しています。
日本では厚生労働省及び内閣府食品安全委員会によって、ジャガイモ、大豆、テンサイ、トウモロコシ、ナタネ、綿、アルファルファ、パパイヤの8作物302種類を、平成27年6月1日現在食品の安全性が確認されています。
そして今年(2015年)11月19日、ついにアメリカでは「遺伝子操作によるサーモン」の販売が認められました。
米食品医薬局(FDA)は遺伝子操作によって通常より2倍速く育つサーモンの安全性を認めたのです。植物以外での遺伝子組み換え食品の承認は初めてのことです。
業者にとって遺伝子操作することで、養殖期間が短縮できるという利点がありますが、一部では「フランケン・フィッシュ」と呼ばれ、安全性への不安が高まっています。
FDAによると、マサチューセッツ州のバイオテクノロジー企業がこのサーモンを開発。別の魚の成長ホルモンを組み込んで、成長を早めています。
このサーモンは通常種との交配を避けるため、カナダとパナマにある2カ所の専用施設でのみ養殖が認められたそうです。
FDAは「提供された情報を徹底的に分析し、食べても安全であると確認した」とのお墨付きが出て、販売業者には「遺伝子組み換え食品」であることを自主的に表示するよう求めていることを公表しています。
アメリカでは大豆やトウモロコシなどの遺伝子組み換え作物は広く活用されているとのことです。遺伝子組み換えサーモンは約2年後にはアメリカ国内で販売される見通しです。
米メディアによれば、批判も根強く、米大手スーパーでは販売しない方針も打ち出されているようです。環境保護団体は承認の取り消しを求め、訴訟を起こす動きもあるようです。
■遺伝子組み換えによる「農業」での問題を見てみました。
・健康に悪影響を与える可能性が高い。
・自然環境を破壊する。
・有機農業や従来型農業と共存できない。
・民主主義と共存できない。(社会を壊してしまう)
・世界を養えない、持続可能ではない。
遺伝子組み換えと健康被害が完全に立証されない限り、承認の取り消しができないならば、その頃にはもう手遅れとなってしまう可能性もありますので、安全性の確認には十分な検証が必要になります。
魚の資源問題、遺伝子操作以外にもっと安全な方法があるような気もします。
(出典元 朝日デジタル2015年11月21日)