梅雨が旬の魚・イサキ


今年も梅雨の時期になりましたね。
入梅宣言してからほとんど雨が降っていませんが、空梅雨にだけはなって欲しくないです。
どんよりとした鉛色の雨空に気は滅入り、じっとりとした湿気に不快な気分を増幅させられる梅雨時期はあまりポジティブな印象がありません。
特に朝晩の通勤ラッシュ時間帯、超満員の電車に乗ったときのイライラ感は本当に嫌になってしまいます。
都会で過ごす梅雨の時期は、無理くりでも快適に過ごす方法を見出さねばなりません。
しかし田舎で迎える梅雨となると、一転して心地よくなるのはなぜでしょう。
薄暗い部屋(特に和室がいいですね)の中、窓を開け拡げて扇風機で冷たい風をかき回しながら、氷を入れた麦茶を片手に何も考えずにぼーっとするのです。
勿論、スマホだのパソコンなんかは視界に入れるものではありません。
庭先に咲いているアジサイを眺めつつ、聞こえて来るのはさぁっと屋根を叩く雨音と、眩しい緑色の水田から聞こえて来るカエルの合唱です。
さて梅雨に美味しい魚といえば、何といってもイサキではないでしょうか。
宮城県から九州にかけての太平洋側や、新潟県から南の日本海側、東シナ海、南シナ海の沿岸付近の岩礁に広く生息します。
この生息環境から磯に住む魚として「磯魚(イサキ)」という名前の謂れがあるそうです。
他にも、幼魚の魚体には斑点が目立つので「斑(イサ)魚(キ)」という説もあります。
漢字の当て字では「伊佐木」と表記しますが、横浜の繁華街「伊勢佐木町」には何ら関係がありません。一応調べました(笑)
今時期の魚を梅雨イサキ、真夏の魚は麦わらイサキと呼び、初夏から真夏にかけて旬を迎えます。
特にマダイなど「麦わら」の時期に味が落ちる魚が多い中、真夏に旨い魚というのはとても貴重な存在です。
身に脂がよく乗っているので塩焼きにして、滴る脂の旨みと皮目の濃厚な美味しさを楽しむと白飯が何杯も進みます…思い出しただけでお腹の虫が鳴きました。
またこの時期の身質の良さを活かして、新鮮なものは刺身にするといいですね。
皮目の旨さが引き立つように皮は剥かずに、さっと皮目を炙りましょう。
軽く焦げ目が付いたら氷水で身を締めて、ワサビや生姜、シソやミョウガなど香辛野菜で食べるとさっぱりとした味わいの中に、脂の旨みと甘味が広がります。
そして、イサキの骨は硬く鋭いので気を付けてくださいね。
蒸し暑い梅雨の時期も美味しい魚を沢山食べて元気に乗り切りましょう。
今週も佳い一週間でありますように!
画像出典元:http://blog.goo.ne.jp/tsutaya2167/

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