深海魚の美味しいお話


ディスカバリーチャンネルやナショジオなどで時折、深海について取り上げられることがあります。
これが実に面白いのです。
深海という未知の世界に魅せられて、まだ仕事が全然片付いていないのについつい見入ってしまいます。
大抵、最後まで番組を見て見終えた爽快感とともに、大幅に進んだ時計の針を見てうなだれてしまいますが…。
番組の中で深海の海底に生息しているグロデスクな魚や、一体この生物は何なのか分からないものなど登場します。
暗い深海にはまだまだ解明されていない生物が沢山いる、何ともロマンがある環境です。
深海とは水深200メートル以下を定義します。
これは植物性プランクトンが太陽の光で光合成できる限度の数字なのです。
ちなみに海の平均深度は3,730メートル、最大深度は西太平洋マリアナ海溝の10,920メートルとなっています。
そう考えると、深海に定義される深さで生活している魚の種類は無数にあるはずですよね。
その中で美味しい魚はあるのでしょうか?
深海で生活している美味しい魚、アンコウ、メヌケ、ゲンゲ、ボウズギンポ、ギンダラ、スケトウダラ、アブラボウズ、キンキ…思い浮かべただけでもこんなにあります。
これらの魚に共通して言えることは、どれも身に脂がぎっしり乗っていてこってりとした味わいです。
アブラボウズは身の40%が脂肪で構成されています。
深海魚の身に脂が乗っている理由として、一般的にあまり動かないで生活していることが挙げられます。
それも正解ですが、深海魚の身に脂が必要な理由は水圧に耐えられることが必要だからなのです。
水深10メートルごとに気圧は1つずつ増えます。
なので、表層から水深10メートルは1気圧ですが、100メートルで10気圧、1,000メートルでは100気圧にも達します。
メヌケの目玉が飛び出ているのは、釣り上げるとき深海から地上へ一気に気圧が変わるので、水圧に押されてしまうためなのです。
そして深海魚の脂は「グリセリド」というもので、オレイン酸という良質な植物油の成分に似ています。
しかしこの脂、分解酵素が少ない人が食すと下痢になる可能性があります。
さてバラムツという魚は非常に濃厚でとろける味わいで一定の人気がありますが、この魚が持っている脂は人体で消化できないワックスエステル(蝋)のため、食べるととんでもないことになります。
書くことは憚れますので、気になる方は検索すると症状が分かります。
バラムツの販売は食品衛生法で禁じられていますが、この魚の味が好きな人は釣ってくるそうです。
今日は脂まみれの話になってしまいました…ワタクシはお腹周りの脂を早急に落としたいところです。
画像出典元:http://mitsu55.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-4c31.html

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