全国の漁港紹介 沿岸漁業の振興策 その2 さて前回からの続きです。 魚は暗い場所に集まる傾向があることを綴りました。 そのため築磯となるコンクリートブロックにしても白いままではなく、黒みがかった石を使うと一層効果的とされています。 海底が泥であると長い時間のあとに築磯が埋もれてしまうので、築磯を設置する場所は底が砂や小石で覆われているところを選びます。 また築... サカマ
全国の漁港紹介 沿岸漁業の振興策 その1 漁業を取り巻く環境は水産資源量の減少、魚価の低迷、燃油費高騰など厳しい状況が続いています。 コスト構造改善に向けて改善をするも漁船新船製造など莫大な設備投資の捻出が厳しく、漁船の老朽化が進んでいます。 そして担い手が不足しているので漁業の将来が危ぶまれており、とりわけ沿岸漁村地域では漁業不振から地域経済の落ち込み、過疎... サカマ
さかなの旬 牡蠣の旨味 その3 前回に引き続き、牡蠣のお話が続きます。 牡蠣の身の肉に含まれているグリコーゲンの量を毎月測ってみると、10月頃から目立って増え始め、1月から3月に掛けては生牡蠣では体の6%、干した牡蠣では30%以上にも達することがあります。 このように牡蠣の体内に多量のグリコーゲンが蓄積される現象は、他の貝類や生物には見られることがあ... サカマ
さかなの旬 牡蠣の旨味 その2 さて今回は牡蠣のお話が続きます。 ところで俗に「Rの字が付かない月には牡蠣を食べるな」という言葉がありますね。 5月のMay、6月のJune、7月のJuly、8月のAugust…夏場の暑い時期に“マガキ”を食べるとあたることもあるし、そして美味しくないと言われていました。 昔から言われている言葉ですが、ちゃんと科学的な... サカマ
さかなの旬 牡蠣の旨味 その1 秋が深まって木枯らしが冷たくなるにつれて、旨くなる魚介類のひとつに“牡蠣”があります。 いつも行きつけのパスタ屋にはこの時期になるとメニューに「大船渡産の牡蠣が入荷しました」という文字が躍っています。 バターでさっと炒めたパスタの上に大粒な牡蠣がこれでもかと言わんばかりに載っており、とても濃厚で磯の味が効いて後味が少し... サカマ
さかなの旬 ボラとからすみ その4 さてボラといえば、旨いものに“カラスミ”がありますね。 名前の由来は中国伝来の墨の「唐墨」に形が似ているためだそうです。 日本では長崎産のカラスミが古くから有名で、長崎野母のカラスミ、越前の雲丹、三河のこのわたが「天下の三珍」と称されていたものです。 長崎には普通のボラより大きい60センチサイズの“カラスミボラ”がいる... サカマ
さかなの旬 ボラとからすみ その3 まだまだボラのお話、続きます。 ボラは刺し網、定置網など、様々な漁法でほぼ通年漁獲されています。 面白い漁獲方法で石川県七尾湾沿岸の「ボラ待ちやぐら」というものがあります。 やぐらの上で終日ボラの集団がやって来るのを見張り、やって来たらやぐらの下の網を手繰る原始的な漁法です。 ボラを食べることは江戸時代からの歴史があり... サカマ
さかなの旬 ボラとからすみ その2 さてさて前回に引き続き、ボラのおはなしを。 ボラの食性は雑食性で、水底に積もったデトリタス(生物由来の物質破片や生物遺体、微生物遺体、または排泄物などを起源とする有機物粒子のこと)や岩や石の表面に付着している藻類を主に食べています。 唇が小さく、歯も小さいのですが、上あごがバクのように収縮します。 水底で食事をするとき... サカマ
さかなの旬 ボラとからすみ その1 秋が深まるにつれて、水揚げされる魚のひとつに“ボラ”があります。 関東では主に千葉で水揚げされたものが流通しており、とても安い単価で取引されています。 昭和時代中ごろまでは、東京湾内の内房や浦安沖で良く獲れて、また養殖もされていました。 海苔の養殖で使われている「ひび」の合間でボラ釣りが行われていたもので、碇型の針の上... サカマ
全国の漁港紹介 小さなエビで漁村おこし…鹿児島県薩摩川内市長浜漁村その3【日本の漁港】 さて下甑・長浜集落が取り組んだ“エビ”を使った振興活動、もう少しおはなししてゆきたいと思います。 思わぬ形で知名度が上がった「エビふりかけ」ですが、「エビつけ揚げ」は地道にイベントや㏚活動を経て評価を経てゆきました。 エビつけ揚げの製造は島外の漁協やつけ揚げ加工会社で研修して、製造工程、適した温度、味付け、歯触り、そし... サカマ