前回、魚類の種苗生産は初期飼育が大切なことを綴りました。 その中で初期餌料について少し触れましたが、今回はそのことについて綴ってゆきたいと思います。 魚類は、ふ化をした直後から数日間は口が開いておらず、外部からの餌は食べません。 お腹の下に卵黄があり、その栄養を摂って生活しています。 (※1 写真はふ化3日後のヒラメ仔...
サカマ
旬の魚、魚の調理方法から、漁港、産地のレポート、記事など、魚に関わる様々な情報を発信していきます。
サカマの記事一覧
ノルウェーの漁業への取り組みを、日本が今学ばねばならない時期に来ています。 かつては世界屈指の漁業大国だった日本は、最盛期の漁獲量の3分の1まで減っています。 原因はいろいろ考えられますが、乱獲や日本の漁業管理システムの問題、それに漁師の高齢化や後継者不足も大きな要因です。如何すれば漁業に活気が戻るのか、4人の専門家の...
全国津々浦々に、魚の人工種苗施設が存在します。 産卵した卵の受精、ふ化、そして仔魚飼育…現在、全て人の手に委ねた魚類や貝類、甲殻類の生産技術が確立しており、安定した種苗生産が可能になりました。 産卵した卵からふ化した仔魚は成長して養殖の商品サイズになるまで、もしくは公益事業で海に放流するサイズまで育てるまでの間、魚の数...
こんにちは。日に日に秋の色が深まる今日この頃、皆様は如何お過ごしでしょうか。 私事ですが嬉しいことがありました。 先日、定期健康診断に行ったのですが、昨年と比較してコレステロール値が大きく下がっていました。 元々、魚は好きなのですが、さかま図鑑で記事を書くようになってから、殊更に魚を食べる機会が増えました。 やはり、美...
毛ガニやタラバガニ、ズワイガニ冬の味覚の代表に蟹が挙げられますね。 カニ鍋でぎっちり詰まった身をすすり、カニ味噌の旨いところをつついて日本酒をクイッと…この行を書いただけでお腹の虫が轟くように鳴いています。 ちなみに私が好きな日本酒は会津の「会津中将」ですねぇ。 濃厚だけど重すぎない柑橘系の甘さのひやおろしなんて最高で...
年々減少していたサケの漁獲に、明るい兆し。北海道大学や岩手大学では4年かけてサケの回帰率向上に取り組んできました。 サクラマスの稚魚にDHAやEPA、αリノレン酸を配合した餌を与え、母川への回帰率を調べ、回帰率向上の確率を高めることに成功しました。 両大学では3,4年後には実用化にこぎつけ、サケ・マスの漁獲量の安定化に...
ヨーロッパに古くから伝わる巨大イカの化物、「クラーケン」は船乗りに恐れられた存在でした。 クラーケンに遭遇したなら船は転覆され、人は一人残らず食われてしまうと信じられていたのでした。 やがて近代になり様々な事象が科学的に解明され、海洋やそこに住む生物についても研究が進みます。 その中で数メートル以上の巨大なイカが深海に...
青森県東津軽郡外ヶ浜町に三厩(みんまや)漁港があります。 津軽半島最北端に位置する第2種漁港です。外ヶ浜町の世帯数は3046世帯、人口6728人(2015年7月1日現在)の小さな町です。 三厩とはあまり聞かない地名ですが、調べてみると源義経との関わりがあることが分かりました。頼朝に追われて奥州平泉で自刃したといわれる義...
日本には東京都が管轄の小笠原諸島、鹿児島県が管轄の熊毛、奄美諸島、沖縄県が管轄する宮古、八重山諸島などの尖閣諸島など沢山の離島が存在します。 島の周辺は海に囲まれ、豊かな水産資源があるのです。 地域の特産の魚が獲れ、漁業産業がさかんな一方で、消費地と距離があるために鮮度が保つのが難しいという流通の課題がありますが、鹿児...