先日メガネを買い換えました。
3年前に作った黒縁のウェリントンは軽くて掛けやすい、お気に入りのメガネなんですが、最近小さな文字がとみに見えづらくなってきまして…。
検眼をしたら視力が落ちていた(0.3→0.1)ことは勿論、乱視が強くなっていました。
そして“老眼”っていうものが始まっていましたよ。
シジューを過ぎてから三年が過ぎたので、目も老化が始まるのは当然なのですが。
まあ、寄る年波には勝てないことは知っていますので、ステキなフレームのメガネを選んできましたよ。
さてふと思った疑問、お魚さんの視力というものはどんなものでしょうか。
新しいメガネを掛けつつ、色々と調べてみました。
魚の視力について人間の視力に置き換えると概ね0.1~0.6の間だそうで、非常に澄んだ水中下でも30メートル程しか見えません。
沿岸部に生息する魚はマダイ0.16、クロダイ0.14、アジ0.12と概ね0.1程度の視力、外洋を回遊する魚はカツオ0.5、バショウカジキ0.53という数字です。
所謂“近視”に該当する視力ですが、魚は見えづらくて生活が難儀するという訳でもありません。
魚の視力はデジカメの画素数に相当するもので、見える画像は粗いもののコントラストや色合いがはっきり認識できています。
水中は地上と異なった光の屈折率のため、地上よりも広く視界が広がります。
そして魚は体の側面前方に目があるため、真後ろを除いてはほぼ全方位(およそ300°の範囲)を見渡すことができるのです。
また水平方向のみならず、縦横の垂直方向も見渡すことができるので、自分の真上で不安な動きがあるとすぐに察知します。
広い視界を写すことができるレンズを“魚眼レンズ”といいますしね。
魚は光に対して非常に敏感で、ヒトが認識できる赤・青・緑の光の三波長に加えて紫外線も認識できるのです。
空気中では100ワットの灯りは水中では20ワット程度と非常に薄暗くなってしまいますが、そんな薄暗い程度の明るさは魚は認識できます。
そのため夜釣りでヘッドライトを海面に向かって点灯や消灯すると、魚は警戒してそこから逃げてしまうのです。
釣りの大先輩が言っている「水中を覗くようなことをするな」、「走り回るな」、「光の点滅をするな」といったお小言はまさに魚の習性を知っているからでしょうね。
魚にとって動いて見えるものは天敵か餌かという世界です。
視界に入ったものが天敵とはっきり見えなくても、魚にはシルエットで判別できる本能が引き継がれているのです。