スズキ目ベラ亜目のブダイという魚はご存知でしょうか。
ベラに似た体形の魚で、磯釣り好きな方ならご存知だと思います。
武士の鎧のような出で立ちで「武鯛」、ひらひら舞って踊るような姿で泳ぐから「舞鯛」、そして…これはヒドイ、鯛と比べて不格好というということで「醜鯛」という謂れがあります。
Googleでブダイを画像検索すると、ニヤリと不敵な笑みを浮かべている様な大きなくちびるには無数に小さい歯が生えており、とても恐ろしい顔立ちの写真が沢山出て来ます。
深夜、目の前に現れたら腰を抜かしてしまいそうな程です。
日本近海では東京湾から南の太平洋、東シナ海など比較的温暖な水域の浅い藻場や砂礫地に生息しております。
暖かい時期は甲殻類などを食べるため磯臭さを感じますが、冬は藻や海藻などを中心に食べるので臭みが消えます。
寒い時期のブダイは「寒ブダイ」と言われますが、クセがある味わいでショウガやネギなど薬味が必要になります。
大きな鱗は薄く柔らかいです。皮は厚くゼラチン状のプルンとした食感があります。
薄く赤みがかった白身はとても美しく、皮霜造りにするとブダイの濃厚な甘みと旨みが楽しめます。
熱を通しても身は硬く締まりません。
煮るといい出汁が取れます。
皮や骨にゼラチン質が多いので、冷めると煮こごります。
塩焼きは干物にしてから焼くと身の旨さは勿論、皮目の深い美味しさが楽しめます。
伊豆諸島や伊豆半島ではブダイの干物が有名です。
そして沖縄でもブダイは馴染みがある食材として使われています。
イラブチャーと呼ばれており、熱帯魚のような青々しい魚です。
刺身や酢味噌和え、またコラーゲンがたっぷりなのでマース煮など汁物で食べられます。
この青いブダイ、3種類も存在しており、そのうち1種はとんでもないヤツなのです。
「アオブダイ」と呼ばれているブダイ、フグ毒でお馴染みのパリトキシンを持っており、しかもフグ毒より強いのです。
何故アオブダイだけ猛毒を持っているのか、猛毒のイソギンチャクを好んで食べるので毒が内臓に蓄積されるのです。
一般的に肝に毒が溜まるとされていますが、稀に身にも毒があるとのことで、絶対に食べるのは止めましょう。
イラブチャーと呼ばれている食用ブダイは、「ナンヨウブダイ」、「ヒブダイ」という種のブダイのみです。
イラブチャーとアオブダイの見分け方は、尾ヒレの上下が長く伸びているものがイラブチャーです。
画像出典元:http://frx00.heavy.jp/rep217/rep217.html
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